
SDGs関連の調べものをしていると,『UHC』というキーワードを見かけるんだけど,一体何のこと??
UHCって結構新しい言葉ですよね。
意味が浸透していないのも納得です。
本記事では、『UHC』とは一体何なのか、世界保健機関(WHO)の活動とともにご紹介します。
UHCの意味

UHCの意味
UHCは,Universal Health Coverage(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)の略称です。
『ユニバーサル』は、『全体を引っくるめて』みたいな意味で使われていますし、『ヘルス」は『健康』、『カバレッジ』は『網羅していること』です。
各単語の意味から考えてみると、『みんなが健康な状態』と解釈できますね。

WHOの定義は以下の通りですので、あながち外れてはいません。
『基礎的な保健医療サービス』とあるので、すべての人が先進医療によってガンや難病も治せる状態ではありません。
あくまで『基礎的な』保健医療サービスなのです。
UHCに向けたWHO(世界保健機関)の活動

UHCに向けたWHO(世界保健機関)の活動
WHOの立ち位置
WHOは,国連の中の一機関で,グローバルな関してリーダーシップを発揮し,各国をけん引していく機関です。
UHCについても,WHOがリーダーシップをとって進めています。
WHOが掲げる目標
WHOは2015年から2030年までの15年間(SDGsに取り組む期間)に,基礎的なヘルスケアサービスを享受できる人数を以下の通りに増やしていくことを目指しています。
- 2015~2020(5年間):10億人↗
- 2020~2025(5年間):10億人↗
- 2025~2030(5年間):10億人↗
- 2015~2030(合計):30億人↗
2030年,つまりSDGsの達成期限までには,2015年時点に比べて,基礎的な保健医療サービスを受けられる人を30億人増加させるってことですね。
基礎的な保健医療サービスというのは,例えば,伝染病のワクチンを接種したり,基本的な薬を飲んだりすることです。
最低限の健康を確保するための医療ってことですね。
WHOの取り組み
WHOは,各国の取り組みは各国の個別事情で決めて推進する,という姿勢をもっています。
国や地域によって,医療を取り巻く事情は様々ですから,部外者であるWHOが決定し実行することはできません。
そこでWHOは,以下の支援を行っています。
- 疫病の蔓延時などの緊急時には,各国が医療の供給体制を確立するための技術サポートを提供
- 大規模な医療の仕組みを構築する段階においては,政治的な相談や戦略構築サポートを提供
あくまで各国のサポート役です。
国レベルの医療体制の構築には,豊富なデータや技術革新,外交におけるリーダーシップ,多くの組織間での調整や,財政構築など,非常に多くの複雑な問題をクリアしていく必要があります。
一国では手に余るようなものについて,WHOのサポートは特に効力を発揮しそうですね。
まとめ
本記事では,UHCの意味やWHOの取り組みをの概要をお伝えしました。
以下にまとめます。
UHCとは,Universal Health Coverage(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)の略称です。
WHOの定義によると,UHCとは,すべての人々が基礎的な保健医療サービスを、必要なときに、負担可能な費用で享受できる状態のことでした。
WHOは,基礎的な保健医療サービスを受けられる人の数を,2030年までに30億人増やすことを目標としています。
その目標を達成すべく,WHOは各国の医療体制の構築に対して,客観的・大局的なサポートを提供しています。
コメント
[…] UHCの意味やWHO(世界保健機関)の活動内容を紹介ソーシャル界隈でたまに目にする『UHC』について調べたので,概要をわかりやすくお伝えします。WHO(世界保健機関)が目標として掲げ […]
[…] 護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。 […]
[…] 護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。 […]
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