
SDGsって、達成できないとどうなるんだろう。。?
そんな素朴な疑問に答えます。
本記事では、SDGs関連の記事を量産している立場から、『仮にSDGsを達成できなかったらどうなるのか?』をまとめます。
一個人の考えとして参考にしてもらえたら嬉しいです。
結論: 消沈した諦めムードの世界。
いきなり結論ですが、SDGsを達成できなくても、罰則があったり経済が破綻するなどの惨事が起きるわけではないと思います。
世界も日本も、日常が続くことになるでしょう。
しかし、待っているのは意気消沈した諦めムードの世界だと思います。
以下、詳しく見ていきます。
SDGsの達成期限

SDGsの達成期限
SDGsは2015年に提唱され、2030年が目標達成期限とされています。
15年間の勝負ってわけです。
その前のMDGsも2000年~2015年の15年間だったので、この手の取り組みは15年間が区切りなのでしょうね。
そんなわけで、2030年になったときにSDGsの17個の目標が達成されていることが、SDGsにとっての理想なのです。
僕個人としては、2030年にSDGsの達成状況がどうなるのか、不安と期待が半々てところです。
SDGsの達成は法的効果のある義務ではない

SDGsの達成は法的効果のある義務ではない
SDGs未達の場合の効果を考えるうえでは、『法的な効果のある義務ではない』と認識しておくべきです。
達成できていない国や自治体に対して罰則が課せられることもありません。
そもそも、SDGsは世界全体で協力して(目標17を参照)達成を目指すものなので、誰かが代表して責任を負うものではありませんし、負えるものでもありません。
SDGsの達成に強制力はないし、達成できなかった時のペナルティもないです。
努力目標なのです。
SDGsの達成判断は難しい

SDGsの達成判断は難しい
もう1つ、考慮しておくべきことがあります。
それは、『SDGsを達成できたかどうかの判断が難しい』ということです。
まず、下の図でSDGsの構造を説明しますね。

SDGsの構造
このように、SDGsは17個の目標から構成されています。
この『目標』は抽象的な表現で記述されていますので、具体的な行動に落とし込むために、具体的な記述が必要です。
目標を具体的な表現でブレイクダウンしたものが、合計169個のターゲットなのです。
なので、
- SDGsを達成したというためには、17個の目標全てが達成されている必要があり
- 17個の目標全てが達成されたというためには、169個のターゲット全てが達成されている必要がある
のです。
なので、SDGsが達成されたかどうかを判断するには、169個のターゲットの達成状況を1つずつ確認していくことが必要になります。
しかし、こちらのターゲット一覧記事でざっと眺めてもらうとわかりますが、ターゲットには、具体的に数値目標が掲げられて達成状況が容易に判断できるものもあれば、曖昧に記載されて判断困難なものもあります。
両者の例を見てみましょう。
- 具体的な例:目標8「働きがいも経済成長も」、ターゲット8.1
『年率7%の成長率を保つ』は、成長率をチェックすれば判断可能なので、とても具体的ですよね。
曖昧な例:目標9『産業と技術革新の基盤をつくろう』、ターゲット9.3
『アクセスを拡大する』では、どの程度拡大すればいいのかわからないですよね。
0.01%でも増えたら『ターゲット9.3達成!』と言えるかといえば、違う気もします。
具体的なターゲットと曖昧なターゲットの2パターンを紹介しましたが、実は曖昧なターゲットが大半を占めるんです。
ターゲットを達成できたかどうかの判断が難しいので、つまりSDGsを達成できたかの判断が難しくなります。
穿った見方かもしれませんが、あえて曖昧に記載することで『SDGsを達成できなかった』との判断を回避しているのかもしれませんね。
言葉がよろしくないですが、『逃げを打ってる』と。
で、上述したターゲット9.3では、アクセスが少しでも増えたら『達成した!』と評価をして、『われわれ人類はよく闘った!』と結論付けたいのかもしれません。
SDGsを達成できないとどうなるのか

SDGsを達成できないとどうなるのか
結局、SDGsを達成できないとどうなるのでしょうか。
冒頭でも述べましたが、罰則やペナルティはないにしろ、活気のない諦めムードの世界が来ると思います。
現実ではこういうことが起きると思います。
あくまで僕個人の想像による『シナリオ』として受け取ってください。
SDGsをこれだけ掲げて進んできた国や人々は、達成できなかったという事実を前にして、自信をなくすでしょう。
『社会問題を盛り込んだSDGsを達成できなかった=社会問題を解決できなかった』となり、『頑張ってもどうにもならない』の諦めの観念が芽吹いてきます。
世界をよくすることへの努力の意味が失われ、SDGsの燃え尽き症候群も相まって、社会問題の解決に取り組むモチベーションが低下します。
国連はSDGsに続いて、2030年からの15年間で達成すべき目標を宣言すると思いますが、『頑張ってもなぁ。。。』と世界は冷ややかな目で眺めるでしょう。
そして社会課題がずるずると残り続ける。。。
そんな活気のない諦めムードの世界に生きていたくないですよね。
国連や世界各国もそのような状況を迎えたくはないでしょう。
では、彼らがどのような対応をするのか、予想してみます。
国連や各国政府の対応(予想)

国連や各国政府の対応(予想)
国連や各国政府は、『SDGsは75%くらいは達成できました!15年間の努力の賜物です!我々人類は、次のステージに行けます!』という感じで、成功を発信したいはずです。
ここで、ターゲットの曖昧な記載が功を奏します。
ターゲットに数値目標を記載せず明確な成否判断ができないようになっているので、『ちょっと改善した→成功!』と言えてしまいます。
ただ、識者がちょっと調べれば、成功とは言えない程度の微々たる改善なのか、本当に大幅に改善されたのかは分かります。
国民を騙すような情報発信は信頼の失墜につながりますので、『SDGsを達成した』と本当に言える状況まで持っていきたいはずです。
2030年までには、本当に社会問題を大幅に改善するように、取り組むのだろうと思います。
僕がSDGsに関して調べている中では、国連や各国政府にそのレベルの本気度を垣間見ます。
肩透かしの2030年ではなく、社会問題解決にある程度目処がついた状態で2030年を迎えるために、地に足をつけてSDGsに取り組んでいくと考えられます。
まとめ(まとまっていない)
本記事では、『SDGsを達成できなかったらどうなるか』について、考えをまとめました。
結論としては、『頑張ってもだめだった』&SDGs燃え尽き症候群からくる、意気消沈した諦めムードの世界が訪れると想像しました。
ただ、そんな世界はさみしいし、国連や政府も望んでいない結末のはず。
SDGsを(ある程度は)達成して自信を持てるように、国連や政府はかなり本気でSDGsへの取り組みを推進するでしょう。
僕たち国民も実行部隊として、SDGsの達成に本気で取り組んで、胸を張って2030年を迎えたいものです。
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