SDGsはキラキラ感があって、清潔感があって、企業も個人もみんなが好感を持っていますよね!
など、僕はとても良いものだと思いますよ!
国連が発信しているし、道徳的なので、反論は出にくいですよね〜!
17個の目標や、その下位概念である169個のターゲットを見ても、玉虫色です。
ただね、あえてシビアな目線で見てみることにしたんです。
両手を上げて大賛成!だと、盲目的に行動してしまいそうなので。
国連が言うからやる
ではなくて、
- それをすることが本当に良いことなのか?
- どんな意味があるのか?
- 足りないものや余計なものはないのか?
など、自分なりにSDGsを見つめてみることが大事だと思うんです。
今後の地球をどうしていくかというのは、単なるグループである国連の問題でなくて、
個人がどうするかだと思うのです。
その結集で地球の命運が左右されるのではないでしょうか。
本記事では、僕ver.の『自分なりの考え』を残しておきたいと思います。
本記事で僕が見つめるものは、SDGsの目標16と,その抜け道です。
SDGsの目標16とは?

SDGsの目標16-平和と公正をすべての人に
17個あるSDGsの目標のうち、16番目の目標は、
平和と公正をすべての人に
です。
この言葉の中でも全僕の視線を集めているのは、平和の2文字なんです。
特に、
国際平和
です。
あなたも今だけは、『国際平和』という言葉を頭に入れておいて欲しいです。
その上で、先に進みましょう。
ターゲットを見てみる
国際平和につながるターゲットは?

SDGs-17個の目標と169個のターゲット
SDGsにおいては、17個の目標の下位概念に169個のターゲットがあります。
目標はかなり抽象的な言葉で表現されていますが、
ターゲットはより具体的な言葉で表現されています。
では、目標16のターゲットがどのようになっているか、挙げてみます。
全12個のターゲットがあります。
No. | 内容 |
16.1 | あらゆる場所において、全ての形態の暴力及び暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。 |
16.2 | 子供に対する虐待、搾取、取引及びあらゆる形態の暴力及び拷問を撲滅する。 |
16.3 | 国家及び国際的なレベルでの法の支配を促進し、全ての人々に司法への平等なアクセスを提供する。 |
16.4 | 2030年までに、違法な資金及び武器の取引を大幅に減少させ、奪われた財産の回復及び返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。 |
16.5 | あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減少させる。 |
16.6 | あらゆるレベルにおいて、有効で説明責任のある透明性の高い公共機関を発展させる。 |
16.7 | あらゆるレベルにおいて、対応的、包摂的、参加型及び代表的な意思決定を確保する。 |
16.8 | グローバル・ガバナンス機関への開発途上国の参加を拡大・強化する。 |
16.9 | 2030年までに、全ての人々に出生登録を含む法的な身分証明を提供する。 |
16.10 | 国内法規及び国際協定に従い、情報への公共アクセスを確保し、基本的自由を保障する。 |
16.a | 特に開発途上国において、暴力の防止とテロリズム・犯罪の撲滅に関するあらゆるレベルでの能力構築のため、国際協力などを通じて関連国家機関を強化する。 |
16.b | 持続可能な開発のための非差別的な法規及び政策を推進し、実施する。 |
国際平和に関するターゲットを見つけられたでしょうか?
僕は、16.4が、国際平和に直接的に関係するターゲットだと捉えました。
- 16.4 2030年までに、違法な資金及び武器の取引を大幅に減少させ、奪われた財産の回復及び返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。
うーん。。。
国際平和に一番近いと思われるターゲット16.4を見ても、僕はやはり『足りない』と感じてしまいます。
目標16のターゲットに足りないもの
平和(と公正)を謳う目標16です。
国際化が進んだこのご時世ですし、何より、国際組織の代表格である国連が提唱するものがSDGsです。
目標16のターゲットには、当然に『国際平和』を実現するためのものが含まれているはずですよね?
僕の考え方、おかしいですか?

おかしくないと思うし、当たり前のように国際平和が謳われているべきだと思うよ?
だけどさ、目標16の中の他のターゲットでは国際平和を目指すことにはならないのかな?

他のターゲットにも平和的なキーワードが含まれているよね。けれど、結局は『公正』に関するものだったり、局所的な平和に関するものだと思うんだよ。
僕は、目標16の中には、
戦争をなくすためのターゲット
が不足していると考えます。
国際平和に最もつながりそうなターゲット16.4を、もう一度だけ見てみましょう。
- 16.4 2030年までに、違法な資金及び武器の取引を大幅に減少させ、奪われた財産の回復及び返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。
「資金及び武器の取引を大幅に減少させ」
ってあるじゃないですか?
ここなんですよ!
僕が気になって仕方がないのは!!
「資金及び武器の取引を大幅に減少させ」の前に、
「違法な」
って書かれています。
じゃあ当然に考えられるのが、「合法的な資金及び武器の取引については減少させる対象ではない」ってことですよね?!
SDGsの目標という観点では、合法的な(軍)資金取引や武器取引は、規制の対象から外れているのです。
目標16のターゲットには、合法的な軍資金や武器取引が規制されていない点で、そこをカバーする表現が足りていないのです。
本当の平和を目指すなら

目標16が平和を謳うなら戦争を無くそう
極論を言うつもりはありませんし、人間の感情を無視するつもりもありません。
目標16が「平和」を謳うのなら、
それには国際平和は不可欠だし、
国際平和を目指すなら、戦争を無くすことが一つのベンチマークになるのではないでしょうか。
しかし,目標16の下位概念の一つであるターゲット16.4。。。
そこから導かれる「合法的な資金及び武器の取引については減少させる対象ではない」という裏の代紋が存在してしまったら,歯止めが効きません。
確かに,SDGsとは別に各種条約や法律があるので,それらが戦争の歯止めになっているかも知れません。
しかし,SDGsの名のもとに世界の気運を高めていこうとする中では,SDGsの17個の目標に目が行ってしまって,戦争の道具である武器や軍資金の取引が霞んでしまうのです。
世間の目に晒されず,影に隠れてしまう。
本当の平和を目指すのであれば,戦争の道具となる武器や軍資金の取引きを直接的に禁止するようなターゲットを掲げるべきです。
抜け道の仕掛人は。。?

最強の国・アメリカ合衆国
これは僕の邪推以外の何ものでもないことを最初に断っておきます。
軍産複合体という存在を,あなたはご存知でしょうか?
主にアメリカ合衆国における話です。
ここでは説明を控えますので、興味があればググッてみてくださいね。
SDGsは国連が提唱したものです。
国連の加盟国で最も予算を分担している国はどこか知っていますか?
そう,アメリカ合衆国です。
国連の資料を下に載せておきますが,ページ番号7/8(各ページの右下に書かれています)に載っています。
United States of America 22.000%
と!
ダントツ一位の分担率です。
お金の分担割合は,実質的な発言権の強さと同じですよね,一般的には。
株式会社における筆頭株主と同様です。
政府を動かすともいわれる軍産複合体を有するアメリカ合衆国が,一番強い発言権を持っているとしたら・・・?
武器や軍資金の取引きを禁止するようなSDGsの目標なんて,絶対に作らせませんよねぇ・・・?
完全に邪推なので恐縮ですが,つじつまが合いそうだったので,書いてみました。
まとめ
最後は邪推で終わってしまいましたが,ここまで読んでくださってありがとうございました!
本記事では,SDGsの目標16に抜け道が作られている!ということについて,僕なりの考えてまとめてみました。
ターゲット16.4の表現から「合法的な武器や資金の取引きが野放しになっている!」と読み,軍産複合体の存在を感じながら,背景を邪推しました。
世界平和を願ってやみません。
ただ,実現するには,戦争の道具を無くしていくことを,SDGsに入れた方がいいと思うのです。
18番目の目標にどうでしょうかね?
SDGs目標16について実践的な理解のための記事を用意したいので、お勉強的・教科書的な記事に飽きてきたらぜひお読みください。

コメント
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