SDGs(読み方は、エス・ディー・ジーズ)の達成に向けた日本の取り組みにおける優先課題についてまとめたものです。
特に、優先課題①『あらゆる人々の活躍の推進』についての後半です。
前半部分の記事の続きになっていますので、前半部分↓もぜひご覧ください。

念のため,SDGsに関するおさらい記事も乗っけておきますね。



では、続きということで、『子供の貧困対策』から。
子供の貧困対策
SDGsのターゲット1.2に対応

SDGsの目標1〜貧困をなくそう
ターゲット1.2
2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる。
SDGsの目標1「貧困をなくそう」のうち、ターゲット1.2に対応しています。
繰り返しになりますが、SDGsは17個の大まかな『目標』があり、その下にはより具体的な表現で記載された169個の『ターゲット』が存在します。
子どもがどのような大人に育っていくかは、家庭環境に大きく左右されてしまいます。
『あらゆる人々の活躍』を推進するために、そもそも子ども時代から手を入れよう、ということですね。
より根本的な原因に近いところで対策を講じる点で、個人的に応援したい施策です。
内閣府の調査によると、小学生3年生と6年生のいずれの時点においても、国語と算数の成績と世帯年収との相関がありました。

そう、この相関は『正の相関』です。悲しい現実ですが。
世帯収入が高いと子どもの学力が高いということなのです。

子どもの学力は世帯収入に比例する
- 『くそ。。なんだこの無理ゲーは』
- 『金がないといい人生も送れないのかよ』
- 『金持ち爆発しろ』
なんていう叫びが出るのも無理はありません。
学力が高いと、概ね偏差値の高い大学に入り、概ね高給の仕事に就きます。
昨今の『学歴なんて意味ねー』『起業家=神』という風潮はあるにしろ、それはまだ例外です。
趨勢としては、学力が高い→将来の給与も高い、という傾向になります。
将来の給与が高いと、その子どもは十分な教育を受けられる可能性が大きくなります。
また、学力の高い親から色々なことを教わることもできます。
家庭内において、知的な刺激が増えるのです。
日本の取り組み
大前提というか、対策を進めるための法的根拠を作りました。
『子どもの貧困対策の推進に関する法律』です。
この法律は、誰がどんなことをやって行きますよ〜的な基本方針を定めています。
例えば、内閣府は『子供の貧困対策に関する大綱』を作りました。
この大綱自体にはあまり意味がなく(失礼っ)、具体的なことは記載されていません。
具体的な施策は『都道府県レベル』『市町村レベル』で定められています。
【都道府県の施策】

【市町村の施策】

次世代の教育振興
SDGsの目標4に対応

SDGsの目標4〜質の高い教育をみんなに
ターゲットまではソースを追えなかったので不明確で申し訳ないですが、ひとまず目標4『質の高い教育をみんなに』に対応していますね。
日本の取り組み
教育、ということで、文部科学省の管轄ですね!
文科省は『幼児教育振興アクションプログラム』を作りました。
このプログラムの中では、『認定こども園』を普及させていくことが歌われています。
認定こども園とは、保育所と幼稚園とのいいとこ取りのような施設で、幅広い幼児教育に対応できるとのことです。

他にも、
などがありますが、詳細は各リンクを参照ください。
僕は社会人になってからも学校に通って学びを積んできましたが、学べるって幸せなことなんだと改めて思います。
文科省の『紋切り型・国際社会で戦えない人間製造システム』は良いとは思いませんが、時代に必要な教育を適切に受けた上で、その先にさらに学びを深めるかどうかは個人の自由。。。そのような時代になるといいですね。
次世代のSDGs推進プラットフォーム
これは数多のSDGsに対応するので、「これ」というのは難しいのですが、日本の取り組みとしては以下のものがあります。
日本の取り組み
国際女性会議 WAW!(World Assembly for Women)を開催し、次世代の女性の国際交流を行う場を作っています。
ここでいう『プラットフォーム』は、多くの関係者が一堂に会したり、共同で作業したり、議論したり、バーチャル&リアルを問わないスペースのことだと思ってもらえたらOKです。
国際会議の場も、れっきとしたプラットフォームです。
ビジネスと人権に関する国別行動計画
SDGsの目標8に対応

SDGsの目標8~働きがいも経済成長も
ビジネス、つまり働くことに関する課題なので、目標8『働きがいも 経済成長も』に該当します。
日本の取り組み
日本は『行動計画を決めます!重要な論点はこの14個です!』というところまで進んでいます。
『ビジネスと人権に関する行動計画に係る関係府省庁連絡会議』で重要論点が決まりました。
重要な論点とは、以下の14個です。
- 公共調達
- 開発協力・開発金融
- 経済連携協定
- 人権教育・啓発
- 国内外のサプライチェーンにおける取組
- 指導原則に基づく人権デュー・ディリジェンスの促進
- 中小企業における「ビジネスと人権」への取組みに対する政府による支援
- 司法的救済
- 非司法的救済
- 労働(ディーセント・ワークの促進)
- 児童の権利の保護・促進
- 新しい技術の発展に伴う人権(プライバシーの確保,インターネット上の侵害等)
- 消費者の権利・役割
- 法の下の平等(障害者,女性,LGBT,外国人等)

日本はラギー教授の指導原則を支持
国連の人権委員会は、ハーバード大学ケネディスクールのジョン= ラギー教授を『人権と多国籍企業に関する国連事務総長特別代表』に任命しました。
そのラギー教授は人権問題のスペシャリストらしく、『保護、尊重及び救済の枠組みにかかる指導原則』を定めたのです。
日本はその指導原則を支持しており、指導原則に則って『ビジネスと人権に関する国別行動計画』を定めていくことになっています。
消費者等に関する対応
SDGsの目標12、ターゲット12.3、12.8に対応

SDGsの目標12〜つくる責任つかう責任
大まかには、SDGsの目標12『つくる責任 つかう責任』に対応します。より具体的には、ターゲットの12.3と12.8に対応します。
12.3
2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。
12.8
2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。
日本の取り組み
文字そのままですが、消費者庁の管轄ですね。
消費者庁は、5年ごとに『消費者基本計画』という物を作って実行しています。
消費者基本法第9条第1項「政府は、消費者政策の計画的な推進を図るため、消費者政策の推進に関する基本的な計画(以下「消費者基本計画」という。)を定めなければならない。」により、政府の義務となっているわけですね。
消費者庁は「新たな消費者基本計画について」という書類において、次の5年間の消費者基本計画の方向性を示しています。
以下の10項目が「今後講ずるべき主要施策」として明記されています。
- 持続可能な社会の実現に向けた取組
- 多様化する消費者問題への対応
- 産業のデジタル化・技術革新への対応
- 消費生活における安全・安心の確保
- 取引の多様化・複雑化や最近の被害実態を踏まえた対応
- 消費者にとって便利で分かりやすい表示対策
- 被害救済や紛争処理促進のための体制整備
- 消費者教育の戦略的推進
- 地方消費者行政の推進力向上
- 消費者団体や企業その他の民間アクターの連携強化・活性化
ちょっとまだザクっとし過ぎていて、どのような具体的施策になるのかは不明ですが、そのうち具体的な施策が公表されるでしょう。
若者・子供,女性に対する国際協力
SDGsの目標4、5、10、17あたり?に対応(多分)

SDGsの目標4、5、10、17に対応
SDGsとの対応関係が明記されたソースを見つけられなかったですが、
- 目標4「質の高い教育をみんなに」
- 目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
- 目標10「人や国の不平等をなくそう」
- 目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
あたりに該当すると考えられます。
日本の取り組み
多くの取り組みがなされていますが、一例としては、
女性起業家イニシアティブに5000万ドルの拠出
が挙げられます。
外務省は「拠出しますよ!」と2017年に表明しましたが、その後に実際に拠出したかどうかまではソースを追えていません。
人道支援の推進
SDGsの目標17?に対応

SDGsの目標17〜パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsとの対応関係に関するソースを見つけられなかったですが、個人的には目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」に対応していると考えます。
日本の取り組み
日本は「緊急無償資金協力」という支援を行なっています。
これは、海外での自然災害の被災者や紛争の被害者を支援するため、相応の国際機関や赤十字に対して支援を行うスキームです。
無償です。
実際どのような支援を行なったか、一例を挙げると、
アマゾンの森林火災に対して、テントやスリーピングパッドなどの緊急支援物質を供与
したそうです。
おわりに
ここまでお読みくださって、ありがとうございました!
ツラツラと、抑揚のない淡々とした内容だったと思います。
以上が、日本の優先課題①「あらゆる人々の活躍の推進」の後半の内容でした。
前半部分はこちらをご参照くださいね^^
いよいよ、SDGs本格化時代に突入しましたね。
今回は日本政府の取り組みを紹介しましたが、
「どうせ毎度のことで形だけで中身が無いんだろ・・・?」
なんていう穿った見方があってもおかしくないでしょう。
そう思われても仕方がないほど、だらしない政治だったのは否めないですから。
ただ、時代は代わり、「個」が影響力を発揮できる時代になっています。
国がこう言うから、国がこうやるから、と、環境のせいにばかりしていては、自分の周りの状況は環境次第であちらへこちらへと変わってしまいます。
せっかく個が影響力を持てる時代になったので、自分から動いて、自分で周囲の環境を左右できるようにしていきたいですよね。
SDGsの実践に関してもそう。
今回ご紹介した政府の取り組みと同じことをするのは、個人レベルでは難しいです。
「参考」に留めていただいて、自分なりに「こうしたい」「あれをやりたい」を見つけて、ゼロからでも動いていきましょう!
今回ご紹介した情報のソースは概ね↓です。
コメント
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