移住労働者の送金コストとは?発生の仕組みや問題を解説

移住労働者の送金コストとは?発生の仕組みや問題を解説 制度や仕組み、関連情報
移住労働者の送金コストとは?発生の仕組みや問題を解説

SDGs目標10には、移住労働者送金コストについての規定があるんだけど、どういうコストで、どんな問題があるんだろう?

 

本記事では、このような疑問にお答えします。

イナタ
イナタ

なかなか難しいテーマだね。

Kobol
Kobol

調べ甲斐があるね!

 

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SDGs目標10に見る移住労働者と送金コストの課題

SDGs目標10に見る移住労働者と送金コストの課題

SDGs目標10に見る移住労働者と送金コストの課題

 

SDGs目標10のターゲット10.cは、以下の通り規定しています。

ターゲット10.c
2030年までに、移住労働者による送金コストを3%未満に引き下げ、コストが5%を越える送金経路を撤廃する。

 

移住労働者による送金なので、外国への送金コストを取り上げているのですね。

 

5%高いと判断し、3%未満なら良しと。

そんな感覚が理解できる規定です。

 

移住労働者の送金規模

移住労働者の送金規模

移住労働者の送金規模

 

社会問題としてSDGsに取り上げられるほどなので、かなりの規模の送金が行われているのでしょう。

 

KNOMADという国際団体の調査結果で具体的な数字を見てみます。

KNOMADは僕も聞いたことがなかったのですが、世界銀行の記事に引用されているので、信用してよさそうです。

 

2019年時点では、国際送金の総額は5000億ドルです。

1ドル=100円として考えると、50兆円ですよ。

 

日本の税収くらいの規模の送金が世界で行われているのですね。

 

総額が50兆円てことは、ターゲット10.cにあるとおり3%になったとしても、15000億円が手数料としてピンハネされていることになります。

 

凄まじいですね。。ピンハネで15000億円って。。

 

では、どのように送金コストが発生しているのかを見てみます。

 

送金コストの発生の仕組み

送金コストの発生の仕組み

送金コストの発生の仕組み

 

結論からいうと、下の図の通りです。

移住労働者の送金コスト

移住労働者の送金コスト

 

国が異なれば通貨が異なるし、そもそも銀行が異なる場合が多いですよね。

そのような『通貨の違い』『銀行の違い』を乗り越えるために費用がかかるというわけです。

 

内訳を詳しくみていきます。

 

①送金元銀行で徴収される送金手数料

①送金元銀行で徴収される送金手数料

①送金元銀行で徴収される送金手数料

 

送金元の銀行が『外国にお金を送るというサービスを提供してあげた』として、その対価として手数料を取ります。

 

例えば、三菱UFJ銀行の場合、『お得』と称しているインターネットバンキングを使うと、同銀行の海外支店宛てなら2500、他行宛てなら3000です。

外国送金 | 三菱UFJ銀行
外国送金には、三菱UFJダイレクト・テレビ窓口・店頭窓口の3つの取引方法があります。

 

楽天銀行なら、送金手数料は750です。

海外送金シミュレーター|送金手数料|外国への送金なら楽天銀行
海外送金の送金金額が手軽に確認できるシミュレーターです。格安の送金手数料!WEB完結で原則24時間365日お手続き可能!外国への送金なら楽天銀行をご利用下さい。

 

②独自為替レートに含まれた手数料

②独自為替レートに含まれた手数料

②独自為替レートに含まれた手数料

 

これがくせ者です。

 

海外旅行や海外出張に行く時に、外貨に両替しますよね。

そのときに、『どこで両替したらお得かな?』って考えると思います。

 

海外送金の場合も同じで、レートによって損得が変わってくるんです。

 

銀行は、銀行に有利になるレートで両替するので、市場レートとの差が銀行の利益ユーザーの損失)になるわけですね。

 

『外貨との両替というサービスを提供してあげた』ことに対する対価なのでしょう。

 

③中継銀行の手数料

③中継銀行の手数料

③中継銀行の手数料

 

中継銀行が登場して、手数料を徴収していきます。

 

送金元の銀行と受取先の銀行がそれぞれで口座を持ち合っていたら、簡単に送金できるのですが、数多ある銀行が互いに口座を作ることは現実的でないというのです。

 

そこで出てくるのが、送金元と受取先の両方と取引のある銀行で、中継役を担うわけです。

中継銀行とは│bitwallet用語集
一般的に海外へ送金するときは中継銀行を通しての送金が行われます。中継銀行を通して送金を行うのは、送金先の外国の中央銀行に預金口座がない場合です。

 

なお、correspondentから取り、中継銀行は『コルレス銀行』とも呼ばれます。

 

④受取先銀行で徴収される受取手数料

④受取先銀行で徴収される受取手数料

④受取先銀行で徴収される受取手数料

 

ダメ押しは、受取先の銀行で徴収される受取手数料です。

 

どこまで手数料が取られるんだ。。

 

『受取人が受け取れるようにしてやったぞ』という代金なのでしょうね。

 

送金コストがもたらす問題

送金コストがもたらす問題

送金コストがもたらす問題

 

 

送金コストは、移住労働者だけでなく、受取先の家族や友人にも経済的な負担を強いることになります。

 

移住労働者にとっては、目的の金額を家族に送ろうとしたら、手数料を上乗せした金額を用意しなければなりません。

 

受取人にとっては、移住労働者が上乗せ分の金額を送ってくれないと、本来受け取りたい金額よりも少ない額しか受け取ることができないのです。

 

さらに良くないことに、移住労働者が外国に送金する目的は、家族を支えるためだったりします。

 

移住労働者もさほど余裕のある暮らしをしている訳ではないでしょうし、家族だって送金に頼るくらいですから、困窮していることが想定されます。

 

IMF(国際通貨基金)のレポートに掲載されている世界銀行のデータによると、外国からの送金依存度(GDPに占める割合)の高い国の上位は以下の通りです(依存度高い順。2004-2018のデータ)

 

  1. タジキスタン
  2. バミューダ
  3. トンガ
  4. キルギス
  5. ネパール
  6. レソト
  7. ハイチ
  8. モルドバ
  9. エルサルバドル
  10. サモア

 

いずれも経済的には裕福な国ではないですよね。

 

このような裕福でない立場の人たちが、さらに経済的な負担を強いられているために、状況が改善しづらいのですよね。

 

イナタ
イナタ

どこにあるのか分からない国ばかり。。特にレソトって初めて聞いたかも!

Kobol
Kobol

レソトはアフリカ南部の小国で、南アフリカ共和国の内部に存在する国なんだよ。
衣服やダイヤモンドが主な輸出品かな。

 

レソトの位置は以下の通りです。

 

まとめ

本記事では、移住労働者の送金コストの問題に切り込みました。

 

SDGsの目標10『人や国の不平等をなくそう』のターゲット10.cに出てくる問題でしたね。

ターゲット10.c
2030年までに、移住労働者による送金コストを3%未満に引き下げ、コストが5%を越える送金経路を撤廃する。

 

移住労働者による送金は、2019年時点では、世界で5000億ドル(約50兆円!)の規模に達しています。

送金コストが仮にターゲット達成後の3%だと仮定すると、15000億円がピンハネされている計算になります。

 

また、送金コストの内訳は通常は以下の4つです。

  • 送金手数料
  • 独自為替レートに含まれた手数料
  • 中継銀行の手数料
  • 受取手数料

 

手数料を取られまくっていますね。。

 

経済的には裕福ではない国々の移住労働者や本国家族から手数料をどんどん取るので、経済的な格差が解消されにくいんですよね。

そこが問題なんです。

 

海外送金を安価にできるビジネスモデルが登場してほしいものですね。

 

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コメント

  1. […] 移住労働者の送金コストとは?発生の仕組みや問題を解説SDGs目標10に規定されている『移住労働者と送金コスト』の問題を取り上げます。送金コストの内訳や発生の仕組みを図で説明し […]

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