
エシカルな商品に付けられるマークには,一体どのようなものがあるんだろう・・?
本記事では,エシカルマークを分野別に整理してご紹介します。
マークが持つ意義もわかりやすく説明しますので,ぜひ読んでみてくださいね。
エシカル商品に付けられるマークの意義
エシカルを直訳すると『倫理的な(ethical)』ですが、SDGs(特に目標12)などの界隈で使用する場合は、もう少し具体的になります。
参考として、一般社団法人エシカル協会は『人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方や行動』と表現しています。
この解釈を借りれば,エシカルマークが付けられた商品は『人や地球環境,社会,地域に配慮した商品』であると認証されていることになります。
では,実際にどのようなエシカルマークが存在するのか,分野別に見ていきます。
【分野別】エシカル商品のマーク一覧
エシカル食品
ASC

ASC認証のロゴマーク
ASCとは,Aquaculture Stewardship Council(水産養殖管理協議会)の略称です。
この協議会は,適切な養殖を進めていくための団体です。
人口増加にともなって魚の需要も増加していますが,天然物には数を維持するための最低限必要な生息数があるので,獲れる量に限界があります。
養殖によって天然物への影響を軽減しつつ食糧需要に答える手段として,『養殖』があります。
しかし,いい加減な養殖を行うと,水質汚染や生態系の破壊,劣悪な労働条件など,環境や社会への悪影響を及ぼしかねません。
そこで,適切な管理の行き届いた養殖を普及させるために,asc認証があります。
asc認証を受けることで,次の7項目において適正だと認められたことになります。
- 法的適合性(法令順守、営業権)
- 自然環境と生物多様性の保護
- 水資源の保護
- 種の多様性と天然魚の個体群の保護(天然魚にとって脅威となる養殖魚の脱走防止など。)
- 動物用飼料や他の資源の責任ある使用
- 動物の健康(抗生物質や薬剤の不必要な使用の禁止)
- 社会的責任(児童労働の禁止、労働者の健康と安全、集会の自由、コミュニティーとの良好な関係など)
ロゴマークの使い方はこちらのユーザーガイドを参照ください。
ASC認証の商品はたくさんありますが,例えばお歳暮 2020 ASC認証 海老の極「R1-9」があります。
他の商品は公式サイトの検索ページで探すことができますよ。
MSC

MSC
MSCは、(Marine Stewardship Council:海洋管理協議会)の略称で、MSC認証は海洋管理協議会のお墨付きを得た証です。
MSC認証は世界水産物持続可能性イニシアチブ(Global Sustainable Seafood Initiative: 以下GSSI)の認証を受けているので、世界的に認められた制度であることがわかります。
通称『海のエコラベル』と言われています。
動画
asc認証との違いは、『海から食卓まで』という一連の流れをまとめて認証している点です。
MSC認証は、漁業そのものの認証である『MSC漁業認証』と、食卓までの適切な物流の証である『CoC認証』の2つが得られてはじめて与えられる認証なんです。
せっかくいい魚介類を獲っても、流通の過程で変なものが混じったりすると台無しです。
食卓に届くまでをしっかり管理するのがMSC認証というわけですね。
まだ多くはないですが、MSC認証の水産物を扱う企業はこちらです。
CoC認証は物流に関する認証で、認証取得済みのサプライヤーから購入して、分別管理・記録を行う仕組みがあるなどの基準をクリアした企業・グループに与えられます。
CoC認証を取得する方法はこちらのガイドを参照ください。
MEL

MEL
MEL認証は、一般社団法人マリン・エコラベル・ジャパン協議会(英語名称:Marine Eco-Label Japan Council)によって与えられる認証です。
MEL認証が与えられることは、水産資源の持続的利用、環境や生態系の保全に配慮した管理を積極的に行っていると認められたことになります。
MEL認証は、MSC認証と同様にGSSI(世界水産物持続可能性イニシアチブ)の認定を受けているので、世界標準というわけですね。
また、MEL認証には生産段階(漁業と養殖業)と、流通加工段階の3種類があり、3つの業態それぞれ別個に申請・承認がなされます。
MLE認証を取得したあとは、ロゴマークの使用・管理規程を遵守して使用することになります。
GAP

GAP
GAPは(Good Agricultural Practice)の略称であり、GAP認証は持続可能な農業に与えられる認証です。
日本においては、一般財団法人日本GAP協会が認証を与える機関になっています。
日本GAP協会は、アジア全体に適用範囲を広げたASIAGAPと日本国内に適用されるJGAPの2種類の認証を扱っています。
ASIAGAPは農産物のみが対象ですが、JGAPの対象は農産物と畜産物です。
ロゴマークの使用方法についても明確に定められているので、使いたい場合(もちろん認証を取得してからですよ!)は参照してくださいね。
ノウフクJAS

ノウフクJAS
ノウフクの由来である『農福連携』とは、『障害者等が農業分野で活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組』(農林水産省Webサイトより)のことです。
担い手不足が問題となっている農業分野において、障がいを持つ方の就労機会を創出する取り組みですね。
ノウフクの取組が適切に行われていることの証として、日本農業規格(JAS:Japanese Agricultural Standard)のお墨付きとなるのが、ノウフクJASですね。
一般社団法人日本基金が認証を付与手続きを代行する機関となっており、説明会や取得の流れ、取得後の作業なども開示しています。
どのような農業事業者がノウフクJASの認定を受けているかは、こちらに載っていますので、参照ください。
レインフォレスト・アライアンス

レインフォレスト・アライアンス
レインフォレスト・アライアンスは,森林の保護によって気候変動の緩和や森林に関わる人々の尊重等を目的とする国際団体です。
バナナやコーヒー,お茶,カカオなどの森林由来の農作物が対象ですが,ロゴが付いていた場合,レインフォレスト・アライアンスの農業基準やUTZ農園管理基準で認証された農園で作られたことを意味します。
認証された農園で作られた原材料を,ほかの原材料と分離して管理する仕組みを企業が導入しているからこそ,『この製品は認証されています』と公に発信できるわけですね。
また,森林に関係する産業には観光業もありますよね?森林への影響を抑えたツアーなどが対象です。
持続可能な観光業基準の認証を受けた観光業についても,ロゴを付けることができます。
Bird Friendly

Bird Friendly
Bird Friendlyはその名の通り『鳥にとってやさしい』という意味で,現状はコーヒーが対象になっています。
コーヒーを生産するコーヒー農園は森林を伐採して作られることもしばしば。
森林は多くの動物の生息地であり,鳥にとっても例外ではありません。
Bird Friendlyは,特に『渡り鳥が休息する森』を守り,渡り鳥の保護を目指しています。
その方法は『シェードグロウン(木陰栽培)&有機栽培で生産されたコーヒーをプレミアム価格で買い取る』というものです。
木陰で栽培すれば森を伐採しなくても済みますが,日光が弱くなるためどうしても生産量は減少しがちです。
なので,プレミアム価格で買い取ることで,森だけでなくコーヒー生産者も支えることができるのです。
コーヒー好きな人にとって,環境貢献も同時に実現できるので,嬉しい商品ですね^^
Bird Friendly認証のコーヒーは,小川珈琲やKARDI,UCC上島珈琲で購入することができますよ。
エシカルファッション・コスメ
RDS

RDS
RDSは,Resiponsible Down Standardの略語で,ダウン素材やフェザー素材に対するエシカルな基準です。
ダウンやフェザーの原材料は,主に鳥の羽毛です。
羽毛を提供してくれる鳥に対して,苦痛を最小化するための基準がRDSです。
(そもそも羽毛を使う時点で苦痛でしょ,というご意見は最もですが,本記事では認証の紹介に留めておきます)
RDSの主な基準は以下の6つです。
- 生きたまま羽毛を取らない
- 強制的に餌を食べさせることをしない
- 孵化から屠殺までの全体を通して鳥の福祉に注力する
- RDS認証製品以外のものと混同されないようにする
- サプライチェーンの各段階が第三者認証機関の専門化によって監査される
- 100%認証された製品だけがRDSロゴを付けられる
ヴィーガンの人や動物愛護家の人にとっては,羽毛製品を身に付けることすらNGだと思いますが,今回は他意はなく認証だけ紹介しました。
ECO CERT

ECO CERT
ECO CERTは,フランスの認証規格で30年以上の歴史があります。
主に食品,コスメ,素材,森林製品,住宅設備に関する持続可能な基準を設定しています。
日本でもたまに見かけますね(例;有機焼肉のたれ)

ECO CERTの認定商品例
OEKO-TEX
OEKO-TEXは,『エコテックス』と読むそうです。
対象は主に繊維です。
世界中の化学物質のうち25%は,繊維生産工程で使えれるそうです。
なので,管理がずさんであると,有害な物質が繊維に含まれる可能性が存在します。
僕たちの服などに多用される繊維製品ですから,有害物質が含まれていては困りますよね。
OEKO-TEXの基準は,日本の基準を上回るほどの厳しいものとなっており,350種類を超える有害物質を監視することができます。
そして基準を満たした安全なものだけに認証が与えられます。
繊維製品の原料から製品まで,OEKO-TEX認証は網羅的にカバーしています。

OEKO-TEXがカバーする範囲
OEKO-TEXの認証を取得する場合,こちらの取得フローを参照ください。
エシカル素材
FSC
FSCはForestStewardship Council(森林管理協議会)の略称で、FSCがお墨付きを与えたものがFSC認証となります。
森林を由来とした生産物が、適切に生産され、適切に運ばれて消費者に届くかどうかを認証しています。
このため、認証には、適切に生産されていることの認証(FM認証:Forest Management)と、適切に運ばれていることの認証(CoC認証:Chain of Custody)の2種類が存在します。

FSCの2種類の認証~FM認証&CoC認証
例えば,FM認証には,FSCが求める以下の10の原則と,その原則の下にある70もの基準,さらにその下にある約200もの細かい指標が存在します。
全て遵守できて初めて認証されるわけですね。
- 法律の順守: 森林管理や取引に関する国内法や国際条約が守られているか?
- 労働者の権利と労働環境:労働者の権利や安全は守られているか?
- 先住民の権利:先住民の権利は侵害されていないか?
- 地域社会との関係:地域社会と連携し、よい関係を築いているか?
- 森林のもたらす便益:森林の多面的な機能が考慮されているか?
- 環境価値と環境への影響:環境への影響は評価され、環境が守られているか?
- 管理計画:きちんとしたデータや情報に基づく計画がされているか?
- モニタリングと評価:環境や社会への影響がモニタリングされ、負の影響が抑えられているか?
- 高い保護価値:森林の生態的、社会的に高い保護価値は守られているか?
- 管理活動の実施:管理活動は計画通りに行われているか?
FSC認証を取得手順は以下の通りですが,詳細はこちらを参照ください。
- 認証機関へのお問い合わせ
- 認証機関の決定
- 認証機関による審査
- 認証機関による認証判断
- FSC認証取得
GOTS

GOTS
GOTSは,Global Organic Textile Standard(オーガニックテキスタイル世界基準)の略称で,正しくオーガニックな繊維製品であることを認証するものです。
農作物に対する『オーガニック』は有名ですし,国定基準として世界的にオーソライズされていたようですが,テキスタイル分野は民間組織が基準を策定していました。
その状況を打破するために,世界的に統一された基準としてGOTSが策定されました。
農作物ほど体への影響は少ないかもしれませんが,人体に悪影響のある化学物質等が付着した服を着るのはやはり健康に良くないですし,化学薬品を農薬として使うことは環境への悪影響にもつながりますからね。
テキスタイル製品がオーガニックであることの意義も,やはり大きいのです(参照URL:http://joca.gr.jp/main/why-organic-cotton/#fb0=1)。
GOTS認証には以下の2種類があり,認証ラベルを見ればわかるようになっています。
- Organic:製品の95%以上が認証されたオーガニック繊維
- Made with Organic:製品の70%以上が認証されたオーガニック繊維を使用したもの
ここで,何をもって『オーガニック』を判断しているかですが,主には以下の基準を満たしたものとされています(参照URL:http://joca.gr.jp/gots-detail/)。
- 分離と識別、汚染と混合の防止。
- 使用する染料や助剤などの化学物質や配合剤は、毒性・生分解性などGOTS基本要件を満たすもの。
- 毒性のある重金属・ホルムアルデヒド・芳香族溶剤・遺伝子組換え技術を使用した生物や酵素などは使用禁止。
- 合成糊と油剤の使用を制限。
- 漂白は酸素系のみ、塩素系の漂白は禁止。
- 発がん性のあるアゾ染料は禁止。
- 芳香族有機溶剤を使う抜染、フタレートやPVCを使うプラスティゾールプリントは禁止。
- アクセサリー・付属物は天然素材や環境に負荷のない素材、リサイクルされた素材など。毒性のあるもの、絶滅危惧種由来のものは使用禁止。
- 破棄物や廃水などの環境方針を持っている。
- パッケージにはPVCを含まないこと。
- 洗濯堅牢度などの技術的要件をクリアすること。
- 原料、中間製品、最終製品、付属物の残留物の限界値をクリアしている。
- 労働条件や労働環境の整備、児童労働の禁止、労働者の権利が守られる、など社会的規範の最低要件を満たしている。
GOTSのマニュアル等の日本語ドキュメントはこちらのページからダウンロードできますよ。
再生紙

再生紙
再生紙使用マーク(通称:Rマーク)は日本の独自のものですが,頻繁に目にするのではないでしょうか。
紙製品に何%の古紙パルプが配合されているかも併記されています。
再生紙は紙のリサイクル製品に該当しますが,統一的に再生紙の利用促進・普及啓発を進めていくために,一目でわかるシンボルマークを作ろうというのが趣旨です。
現在は3R活動推進フォーラムが管理・運用しています。
Rマークの使い方やダウンロードはこちらからどうぞ。
牛乳パック再利用

牛乳パック再利用
牛乳パック再利用マーク(通称:パックマーク)も日本独自のエシカルマークですね。
牛乳パックって,スーパーマーケットなどで回収ボックスがありますよね?
回収された牛乳パックは,再生紙メーカーや牛乳パックメーカーに集められ,新しい紙製品として生まれ変わります。

牛乳パックリサイクルのフロー
牛乳パックを使って作られたトイレットペーパー,ティッシュペーパー,おしぼり,印刷用紙などにパックマークが付けられます。
パックマークを管理・運用しているのは『牛乳パックの再利用を考える連絡会』です(こういう団体があったのですね)。
グリーンマーク

グリーンマーク
グリーンマークは,古紙を利用した製品の促進を図るために,古紙再生製品の識別を目的として作られたマークです。
Rマークやパックマークと同様に,日本独自のエシカルマークですね。
公益財団法人古紙再生促進センターが運用しています。
その他のエシカル商品
エコレールマーク

エコレールマーク
エコレールマークは,鉄道輸送の利用によって二酸化炭素の排出量を削減した商品や,そのような取り組みを進めている企業を認証するものです。
商品を運ぶ物流の世界では,鉄道利用によって二酸化炭素の排出量削減につながることは常識です。
金属のレールの上を金属の車輪が転がることはきわめて抵抗が少ないですし,一度に大量の輸送が可能なので,商品1kgの輸送から排出される二酸化炭素が,トラックなどと比較して少ないのです。
認定は『個別の商品』『取組み企業』の2種類があり,それぞれ以下の基準によります。
- 個別の商品:
✔500㎞以上陸上貨物輸送のうち30%(※)以上、鉄道を利用している商品(※数量または数量×距離の比率) - 取組み企業:
✔500㎞以上陸上貨物輸送のうち15%(※)以上、鉄道を利用している企業(※数量または数量×距離の比率)
✔数量で年間1万5千トン以上または、数量×距離で年間1,500万トンキロ以上の輸送に鉄道を利用している企業
公益社団法人鉄道貨物協会がエコレールマークを運用しています。
国際フェアトレード

国際フェアトレード
『フェアトレード』はよく聞く言葉だと思います。
コーヒーやカカオなどの原産国では,多くの小規模農家が十分なマーケット情報を得られないまま,中間業者に買取を依存する結果,十分な利益を得られずに豊かな生活を送れない傾向にあります。
フェアトレードでは,買取価格の保証値が決められているため,価格の乱高下による悪影響を緩和することができますし,得られた利益によって地域社会を発展させ,さらによい製品を作ったり豊かな生活を送れるようになります。
フェアトレード商品の価格が少し高いのは,そういった社会貢献費用が含まれているからなのですね。
ちなみに,フェアトレード商品には,コーヒーやカカオなどの食品だけではなく,花や金などの商品も含まれているんですよ。
国際フェアトレードの認証を受けるためには基準を満足する必要がありますが,多岐にわたる基準は以下のとおり『経済』『社会』『環境』の3つの原則に集約されています。
-
経済的基準
- フェアトレード最低価格の保証
- フェアトレード・プレミアムの支払い
- 長期的な取引の促進
- 必要に応じた前払いの保証など
-
社会的基準
- 安全な労働環境
- 民主的な運営
- 差別の禁止
- 児童労働・強制労働の禁止など
-
環境的基準
- 農薬・薬品の使用削減と適正使用
- 有機栽培の奨励
- 土壌・水源・生物多様性の保全
- 遺伝子組み換え品の禁止など
基準の詳細はこちらを参照してください。
僕は甘党でチョコレートも好きですが,フェアトレードのチョコレートにはしっかり認証マークが付けられていますよね。

フェアトレードラベルの例(カカオ100%チョコレート)
僕はフェアトレード系食品やオーガニック系食品は有楽町イトシアにある『ナチュラルハウス』さんで買うことが多いので,紹介しておきます。

エコマーク

エコマーク
エコマークは日本にかなり浸透しているエシカルマークです。
あらゆる商品に付けられていますが,『「生産」から「廃棄」にわたるライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品』(下記事務局の説明による)に付けられます。
公益財団法人日本環境協会のエコマーク事務局が運営しており,使用の手引きや料金規定などの資料も充実しています。
財団の沿革を見ると,1988年にエコマークのデザインが決まって以降,地道に取り組んでいることがわかるので,制度がしっかり整備されているのも納得ですね。
エコマーク認定商品の検索機能もあるので,自分でエコマーク認定商品を選んで使うこともできます。
リーピングバニー

リーピングバニー
リーピングバニーは,動物実験を行わない化粧品などに付けられるエシカルマークです。
『跳ねるウサギ』が日本語訳ですね。
米国の複数の動物保護団体が核となって作ったCCIC(the Coalition for Consumer Information on Cosmetics)によってつくられました。
化粧品会社などが独自の判断で『アニマルフレンドリー』などと謳ってロゴマークを付けていたので,消費者に混乱を生じさせていたとのことです。
そのような現状を見かねた動物保護団体が声を上げ,統一的な基準とマークを作ったわけです。
基準は(英語ですが)公式サイトに載っています。
エコリーフ

エコリーフ
エコリーフは日本独自のエシカルマークで,資源採取~使用・廃棄までの全ライフサイクルにおける環境情報(CO2排出量など)を定量的に開示するためのものです。
開示が適切になされていることが求められるので,例えばCO2が多いから認定されないといったことはなく,あくまで開示された情報の判断は読み手にゆだねられている点に注意が必要です。
以下の流れで認定されると,ラベルを使えるようになります。

エコリーフラベルの公開までの流れ
(参照:http://www.ecoleaf-jemai.jp/flow/)
エコリーフの公式サイト(http://www.ecoleaf-jemai.jp/application/)に各種の申請書や書類も整っていますので,必要な場合はご利用ください。
一般社団法人サステナブル経営推進機構が運用しています。
ヴィーガン認証マーク by ベジプロジェクトジャパン

ヴィーガン認証マーク by ベジプロジェクトジャパン
特定非営利活動法人ベジプロジェクトジャパンが普及するヴィーガン認証のためのエシカルマークです。
ヴィーガンと聞くと欧米のイメージがまだ強いですが、日本でも精力的に普及に取り組んでいるのですね。
ベジプロジェクトジャパンが定義するヴィーガンは、『原材料として、肉魚介類卵乳製品はちみつ等、動物に由来する物を含まないことが確認できたもの』だそうです。
僕はヴィーガンではないので、『ヴィーガン製品を作るのはかなり難しいのではないか。。?』と疑問に思うのですが、製品によっては実現できているんですよね。
ベジプロジェクトジャパンはヴィーガンのほかにベジタリアンの認証マークの普及にも取り組んでいます。
ベジプロジェクトジャパンは学生起業で設立された団体なので、フレッシュで勢いのある雰囲気が伝わってきます。
申請方法などの詳細は公式サイトからメールで問い合わせるようです。
RSPO Certification

RSPO
RSPOは,Roundtable of Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)の略称です。
パーム油は,アブラヤシの実を絞って得られる植物油で,食品や化粧品,洗剤,医薬品などの様々な商品に使われています。
しかし、アブラヤシの栽培には日照が欠かせません。
農園を造成するために大規模な伐採をしたり火災を起こすことで、森林生態系の破壊や温室効果ガスの大量排出を引き起こす場合があります。
また、農園における劣悪な労働環境も問題視されています。
RSPOは、こうした問題を最小化するために、
- 生産段階の認証(P&C認証)
- サプライチェーンの認証(SC認証)
の2段階の認証によって、持続可能なパーム油の生産を確保しています。
また、認証の基準となる『Principles & Criteria : P&C』(ダウンロードはのこちらから)は、7つの原則と40の基準から成り立っています。
まとめ
長くなってしまいましたね。
読んでくださってありがとうございます!
エシカルマークを以下の分野別にご紹介しました。
- エシカル食品
- エシカルファッション&コスメ
- エシカル素材
- その他のエシカル商品
エシカルな消費をする簡単な方法としては、エシカルマークが付いた商品を買うことです。
今は少し値段が高めですが、多くの人が選ぶようになれば値段も安くなっていくと思われます。
まずはお好きなもの(甘党ならチョコレートなど)から試してみてはいかがでしょうか?
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