✔ 簡単に読めて,内容がまとまっている記事がいい
✔ 取り組みとSDGsのつながりをしっかり理解しておきたい
そんなあなたに向けて記事を書きました。
本記事では,以下の情報をわかりやすくまとめて解説します。
- 野村総合研究所の取り組み事例の全体像
- 野村総研の個別の取り組みとSDGsとの関係
読み終えたら,コンサルティング業界における企業の取り組み事例をあなたの中に1つ蓄積できますよ(^^)
ぜひお役立てください。
野村総合研究所の会社概要

野村総合研究所の会社概要
野村総研はITを基軸としたコンサルティング会社ですね。
創業年は1965年(昭和40年)です。
1965年(昭和40年)はこんなことが起きた年です↓
- JALがパッケージツアーの『ジャルパック』を発売
- 大塚製薬が『オロナミンC』を発売
- アメリカ軍が北ベトナムの空爆を開始
- 日産が『シルビア』を発売
- シンガポールがマレーシアから独立
- 国鉄が『みどりの窓口』を開設
- 中国で文化大革命が開始
日本では文化の土台が構築されていた『発展の時代』ですね。
ベトナム戦争や文化大革命など,海外はちょっと血生臭い時代でしたけれども。
野村総研のSDGsに対する取り組みの【全体像】

野村総研のSDGsに対する取り組みの【全体像】
(画像は同社Webサイトより)
野村総研(NRI)は,SDGsをゴールとしていません。
野村総研にとっては,SDGsは過程です。
『NRIグループの持続的成長』『持続可能な未来社会づくり』の2つを目指していく経営活動の中に,SDGs達成に向けた取り組みが散りばめられているのです。
芯にあるのはCSV(※)の考え方が内在している企業理念『未来創発』です。
社会と共有できる価値を生み出そうとしているから,SDGs達成に向けた取り組みが自然に行われているというわけです。
利益一辺倒のザ・資本主義が廃れてきているのかな?!

そうかもしれないね。
利益だけを追い求めた先に何が待っているか,社会が気付き始めたんだと思う。
『サステナブル』の一言では片付けられないけれど,社会がずっと存続していくために,価値観が変わりつつあるよね。
野村総研のSDGsに対する【個別の取り組み】
野村総研の事業範囲はとても広いので,SDGs達成に向けた様々な取り組みを行っています。
本記事では,厳選した以下の3つをご紹介しますね。
【SDGs目標3】健康経営

【SDGs目標3】健康経営
取り組み詳細
野村総合研究所のSDGsに対する取り組み、『健康経営』を紹介します。
野村総合研究所は、社員の健康こそが組織に必要な活性化と成長に必要なものだと考え、社員の健康や家庭生活の充実の実現に向けた取り組みを行っています。
本格的に健康経営を行っているからか、NRIは『健康経営優良法人(ホワイト500)』に3年連続認定されているんです。

従業員の心と体の健康を損ねてしまうブラック企業は、社会問題にもなりましたね。
野村総研(NRI)では,社員が健全にイキイキと働き続けられることが,『組織の活性化』と『持続的な成長』に不可欠だと考えています。
ワークとライフのバランスが取れていれば,心身ともに健康を維持することができるので,社員のパフォーマンスを長きにわたって引き出すことができます。
経営にとってこんなに嬉しいことはないですよね。
社員にとっても,健やかな人生を歩めるので,間違いなく嬉しいです。
野村総研は特に以下の4つの目標を達成すべく,健康経営に取り組んでいます。

野村総研の健康経営の4つの目標
(画像は同社Webサイトより)
- 生活習慣病を減らす
- ストレスを減らす
- 喫煙率を減らす
- ワーク・ライフ・バランスを推進
野村総研は、4つの活動目標に向けて全ての社員が積極的に取り組むことが出来るように、企業として支援しています。
会社から言われたら、健康管理も仕事の1つと割り切って取り組みますよね。
それが自分たちの人生に好影響を与えるものであれば,なおさらです。
SDGsとの関係

SDGsの目標3-すべての人に健康と福祉を
野村総研の健康経営への取り組みは、SDGsの目標3の達成に貢献しています。
具体的には、ターゲット3.dだと考えられます。
野村総研の健康経営は,健康危険因子の早期警告,緩和,管理のすべてを担っていると考えられますためです。
全ての国々、特に開発途上国の国家・世界規模な健康危険因子の早期警告、危険因子緩和及び危険因子管理のための能力を強化する。
【目標8&13】グリーンスタイル活動

【目標8&13】グリーンスタイル活動
取り組み詳細
野村総研のSDGsに対する取り組み『NRIグリーンスタイル活動』を紹介します。
野村総合研究所は、人と自然が共存する地球の環境保全のため、グループで働く全社員が環境負担の軽減に向けて取り組みを行っています。
グリーンスタイル活動は、例えば『共同利用型サービス』によってCO2の排出量を削減する方法が挙げられます。
これは,各々の企業が独立してそれぞれのものを活用するよりも、同じシステムを他の企業と共有しようという考えです。
野村総研はリテール証券のバックオフィス向けに『STAR』というシステムを開発しているのですが,各企業が『STAR』を個別に利用する場合に比べて73.9%のCO2削減効果があると試算されています。

共同利用型サービスによるCO2削減効果
(画像は同社Webサイトより)
想像してみてください。
50人がそれぞれの自家用車で同じ目的地に旅行するのなら50台分のCO2が排出されますが,50人乗りの大型バスなら,CO2排出量は1/50にはならないまでも大幅に減らせます。
STARを複数の企業で共同利用することも同じ原理です。
共同利用型サービスのおかげで、CO2の排出量を大幅に抑えることが出来るのですね。
SDGsとの関係

SDGsの目標8-働きがいも経済成長も
野村総合研究所のグリーンスタイル活動への取り組みは、まずはSDGsの目標8の達成に貢献しています。
具体的には、ターゲット8.4だと考えられます。
2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。
経済成長と環境悪化の分断の部分ですが、資源効率を上げながら環境への負担を減らす取り組みはまさにこのグリーンスタイル活動と言えますね。
もう1つは,SDGs目標13です。

SDGsの目標13-気候変動に具体的な対策を
具体的には,ターゲット13.3です。
気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。
CO2の排出量を削減することは『気候変動の緩和』に該当しますし,このような仕組みを導入することは『教育』『啓発』『制度機能の改善』になりますからね。
【目標12】情報開示・コミュニケーション

【目標12】情報開示・コミュニケーション
取り組み詳細
野村総研のSDGsに対する取り組み、『情報開示・コミュニケーション』を紹介します。
野村総合研究所は、信頼こそが大切だという考えのもと、公平な情報開示をすることで事業や戦略の理解の促進に向けた取り組みを掲げています。
どんなに素晴らしい経営をしていても、高度な技術を提供しても、情報がクローズであれば正当な評価を受けることは出来ません。
株主や投資家の信頼を得て拡充することが、結果的に社会への信頼につながりますよね。
具体的には,株主総会を充実させるため,
- 株主総会の日程設定
- 早期の招集通知発送
- 招集通知の電磁的送付の取り入れ
- 招集通知の英文での提供
- ネットやITを活用した議決権行使機会の提供
- 株主向けの経営報告会の開催
などあらゆる角度から活性化と円滑化を進めているのです。
それだけでなく、サステナビリティに関する取り組みを報告する『ESG説明会』も定期的に開催し,持続可能性に関する取り組みを外部に発信する機会を設けています。
SDGsとの関係

SDGsの目標12-つくる責任つかう責任
野村総研の情報開示への取り組みは、SDGsの目標12の達成に貢献しています。
具体的には、ターゲット12.6だと考えられます。
特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。
株主総会もESG説明会も定期的な行事ですし,書類としても『サステナビリティ報告』にきちんと記載されますからね。
まとめ
本記事では,野村総研のSDGsに対する取り組みを紹介しました。
具体的な取り組みとして,以下の3つを紹介しました。
- 【SDGs目標3】健康経営
『生活習慣病を減らす』『ストレスを減らす』『喫煙率を減らす』『ワーク・ライフ・バランスを推進』の4つの目標に向けて,会社として支援。
経産省が主催する『健康経営優良法人(ホワイト500)』にも選出。
共同利用型サービスとして,例えば企業向けITシステムの共同利用を推進。
各社が個別のシステムを運用するよりもCO2排出量を削減可能。
- 【目標12】情報開示・コミュニケーション
ネットを使った株主総会招集通知や議決権行使を可能とするなど,株主総会に参加しやすい仕組みづくりを推進。
サステナビリティに関する取り組みを報告する『ESG説明会』も定期開催。
以上です。

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【参考】
- コンサルティング業界の取り組み一覧はこちら↓
- 企業や個人の取り組みカテゴリートップはこちら↓
- 制度全般カテゴリートップはこちら↓
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