✔ 簡単に読めて,内容がまとまっている記事がいい
✔ 取り組みとSDGsのつながりをしっかり理解しておきたい
そんなあなたに向けて、本記事では以下の情報をわかりやすくまとめて解説します。
- 明治の取り組み事例の全体像
- 明治の個別の取り組みとSDGsとの関係
本記事を読み終えたら,食品業界における企業の取り組み事例の理解がまたひとつ深まりますよ(^^)
ぜひお役立てください。
SDGs達成に向けた明治の取り組み
本記事では、以下の3つに絞って明治の取り組みをご紹介します。
- 【目標3】超高齢化社会に貢献する商品の創出
- 【目標15】生物多様性保全活動『くまもとこもれびの森』
- 【目標8, 12&17】サステナブルカカオ豆の調達
【目標3】超高齢化社会に貢献する商品の創出

【目標3】超高齢化社会に貢献する商品の創出
取り組み詳細
明治のSDGsに向けた取り組み『超高齢化社会に貢献する商品の創出』についてご紹介します。
明治グループは、食品だけでなく薬品事業も有していることを強みとして、新たな健康価値を付加した商品開発をしています。
中でも超高齢化社会が問題となっている現代では、加齢による食への悩みを解決することも重要な課題ですよね。

加齢に伴い増える食の悩み
『うまく食べられない』『消化しやすい食べ物が欲しい』など、筋力や消化機能の低下が起きても栄養が摂れるように、明治は独自の研究と設計技術を応用しています。
また、栄養食品、流動食、介護食などライフスタイルに合わせるだけでなく、少量でも高栄養が取れる容量や形状、パッケージなどにもこだわっています。
SDGs目標3との関係

SDGs目標3との関係
超高齢化社会に貢献する明治の取り組みは、SDGsの目標3の達成に貢献しています。
具体的には、ターゲット3.8だと考えられます。
全ての人々に対する財政リスクからの保護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。
もちろん『栄養』の観点からはSDGs目標2『飢餓をゼロに』も捨てがたいのですが、高齢者が栄養面で取り残されるリスクに着目し、UHCの観点から目標3を取り上げました。
手に取りやすい栄養食品は、質の高い基礎的な保健サービスとして考えられます。この保健サービスを高齢者にも不自由なく提供できることがUHCの重要なポイントの一つになるわけですね。
【目標15】生物多様性保全活動『くまもとこもれびの森』

【目標15】生物多様性保全活動『くまもとこもれびの森』
取り組み詳細
SDGs達成に向けた明治の取り組み『くまもとこもれびの森』についてご紹介します。
場所は熊本県菊池市です。
明治は、豊かな自然の恵みを受けて製品をつくり、販売している会社です。
原料である生乳、カカオ、乳酸菌、微生物などの力を借りるためには、森林伐採による生息地の破壊や環境汚染などで生息環境の劣化の問題に取り組む必要があります。
明治は、『明治グループ生物多様性保全活動ポリシー』を制定し、自然共生社会の実現へ貢献することを公表していますが、具体的な活動として自社保有地での生物多様性の促進に努めています。
具体的には、明治グループ自然保全区『くまもとこもれびの森』において、樹林の保全、自然環境の保全を行い、豊かな生態系のあるビオトープを維持しています。
里山的な自然環境、国や県のレッドリストに掲載されているキンランの群生、フクロウやテン、ヤマトタマムシなど希少な野生動物種も確認されているそうですよ。

自然豊かな『こもれびの森』
今後は、一部の荒れた植林地を回復させ、従業員とその家族、地域住民などが生物多様性を理解する場としても活用していくとのこと。
SDGs目標15との関係

SDGs目標15との関係
明治の生物多様性保全活動の取り組みは、SDGsの目標15の達成に貢献しています。
具体的には、ターゲット15.4だと考えられます。
2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
こもれびの森には、植林地もありレッドリストに載っている希少な動植物が生息しているため、保全維持していくことは『生物多様性を含む山地生態系の保全』に当たると考えられます。
【目標8, 12&17】サステナブルカカオ豆の調達

【目標8, 12&17】サステナブルカカオ豆の調達
取り組み詳細
SDGs達成に向けた明治の取り組み『サステナブルカカオ豆の調達』についてご紹介します。
国際的に求められている『公正かつ自由な競争ならびに適正な取引、責任ある調達を行うこと』の実現のためには、明治グループだけでなく取引先を含めて社会的責任を果たせるサプライチェーンの構築が必要です。
そのために、『明治グループ調達ポリシー』を掲げ、人権と地球環境に配慮することを目標として取り組んでいます。
2006年より、農家支援プログラム『メイジ・カカオ・サポート』の拡充を行い、2026年までにサステナブルカカオ豆(注)の調達比率100%を目標として実施中です。
メイジ・カカオ・サポートの紹介動画です。
カカオの栽培技術の指導だけではなく、児童労働、強制労働、環境破壊などの社会課題にも取り組んでいます。
直近では、2019年よりスタートしたマダガスカル共和国での活動が国際協力機構『JICA』の支援によってプロジェクトとして発足しました。
明治は、取り組みによる貢献が評価され、『JICA-SDGsパートナー』として認定されました。

SDGs目標8との関係

SDGs目標8との関係
明治のこの取り組みは、まずはSDGsの目標12の達成に貢献しています。
ターゲット8.7に児童労働禁止が規定されてますもんね。
強制労働を根絶し、現代の奴隷制、人身売買を終らせるための緊急かつ効果的な措置の実施、最悪な形態の児童労働の禁止及び撲滅を確保する。2025年までに児童兵士の募集と使用を含むあらゆる形態の児童労働を撲滅する。
SDGs目標12との関係

SDGs目標12との関係
また、SDGsの目標12の達成にも貢献しています。
具体的には、ターゲット12.aです。
開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
サステナブルなカカオの栽培技術の提供や指導を行っているので、『より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援』に該当しますからね。
また、広い意味ではSDGs目標17にも貢献しています。

SDGs目標17にも貢献
最後は、SDGsの目標17です。
具体的にはターゲット17.7です。
開発途上国に対し、譲許的・特恵的条件などの相互に合意した有利な条件の下で、環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散を促進する。
明治は、『メイジ・カカオ・サポート』を通じて、環境影響の少ないカカオの栽培方法を普及させているので、『環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散を促進』していることになります。
サステナブルなチョコレートならこちらもおすすめです。
まとめ
本記事では,明治のSDGsに対する取り組みを紹介しました。
具体的な取り組みとして,以下の3つを紹介しました。
- 【SDGs目標3】超高齢化社会に貢献する商品の創出
加齢に伴って出てくる『うまく食べられない』『消化しやすいものがほしい』などの悩みに対して、栄養面だけでなくパッケージにも工夫を凝らして、必要な栄養を摂れるように工夫。
- 【SDGs目標15】生物多様性保全活動『くまもとこもれびの森』
熊本県の自社研究所『菊池研究所』に隣接する緑地が多様な動植物が住むビオトープだと判明し、今後は植林地の回復などを行い、従業員の家族や地域住民の学びの場としても活用予定。
高品質で地蔵可能なカカオ豆の調達のため、児童労働や環境破壊を伴わない栽培技術を生産農家に提供。JICAのSDGsパートナーにも選出。
参考になったらうれしいです。
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