✔ 簡単に読めて,内容がまとまっている記事があればベター
✔ 取り組みとSDGsのつながりをしっかり理解しておきたい
そんなあなたに向けて記事を書きました。
本記事では,以下の情報をわかりやすくまとめて解説します。
- 本田技研工業(ホンダ)の取り組み事例の全体像
- ホンダの個別の取り組みとSDGsとの関係
読み終えたら,自動車業界における企業の取り組み事例をあなたの中に1つ蓄積できますよ(^^)
ぜひお役立てください。
本田技研工業(ホンダ)とはどんな会社?

本田技研工業(ホンダ)とはどんな会社?
本田技研工業(ホンダ)は,日本を代表する自動車メーカーです!
一般的には四輪車のイメージが強い会社ですが,二輪車も強いんですよ~!
小型のものでは,スーパーカブです。

ホンダのスーパーカブ
(画像は同社Webサイトから引用)
ワールドワイドなスモールタフネス!
頑丈さを検証する記事まで出てくる始末!
反対に,大型車で言うとゴールドウィングです。金色の翼!

ホンダのゴールドウィング
車体価格は300万円前後!
乗用車が変えてしまうほどの価格ですが,ツーリングに特化したあらゆる装備を見たら納得です。
超弩級のモンスターバイクですね。。
僕もホンダのバイクを運転したことがありますが,『優等生』って言葉がぴったりです。
ジェットエンジンのようにスムーズに回転するエンジン音が特徴的なんです。
対照的なのはカワサキのエンジンで,いい意味でオラついている感じ。
すみません。。。メカ系になると止まらないので,自粛します。
ホンダの創業年は1948年(昭和23年)です。
公式ページに歴史が載っているので,参考までに。

1948年(昭和23年)はこんなことが起きた年です↓
- マハトマ=ガンディーの暗殺
- ロンドンオリンピックの開催
- 第1回のど自慢コンクールの優勝大会の開催
- WHO(世界保健機関)の設立
- 海上保安庁の設立
- 初めての文化の日(11月3日)
- 象印マホービンの設立
第二次世界大戦の終結(1945年)から3年経過した頃で,焼野原からの回復のパワーが漲っていたのでしょうかね。
新しい時代の息吹を感じます。
本田技研工業(ホンダ)のSDGsに対する取り組み
ホンダの取り組みの全体像

ホンダの取り組みの全体像
(同社サステナビリティレポート2019に基づき筆者作成)
ホンダは,サステナビリティに関する取り組みを自社の経営に組み込んでいます。
一体不可分というやつですね。
ステークホルダー(株主,社員,顧客,地域社会などの関係者)の声と経営とのバランスを見ながら『マテリアリティ分析』を行います。
マテリアリティ分析によって,自社とステークホルダーの双方にとっての重要課題を抽出します。
ホンダのマテリアリティ分析の結果はこちらです。

ホンダのマテリアリティ分析
(同社サステナビリティレポート2019に基づき筆者作成)
SDGs達成に向けた取り組みも,サステナビリティに関する取り組みの一部ですから,SDGsが経営の中に入り込んでいると言えます。
本記事では、厳選した以下の3つの取り組みをご紹介します。
- SDGs目標3:業界の先駆けとなった安全運転普及活動
- SDGs目標4:教育機会の提供への貢献『Eagle Rock School』の運営
- SDGs目標11&12:化学物質グローバル管理システム(MoCS )の活用
【目標3】業界の先駆けとなった安全運転普及活動

【目標9】業界の先駆けとなった安全運転普及活動
取り組み詳細
ホンダのSDGsに対する取り組み『安全運転普及活動』をピックアップします。
ホンダは『交通機関というものは人命を尊ぶものである』という思想から、事故に遭わない社会の実現を目指しています。
グローバルスローガンとしても『Safety for Everyone』をかかげているのです。
安全運転という明確な概念がなかった1960年代から、二輪車・四輪車メーカーで初の試みである安全運転普及活動を開始。
規制を超える高い目標を常に掲げ、『無いものはつくる』という姿勢で技術開発に取り組んでいます。
世界初の歩行者ダミーを開発し,また世界初の屋内全天候型の全方位衝突実験施設を建設しました(開発ストーリーはこちら)。
コンパティビリティ対応ボディ(※1)、世界初の『CMBS』(※2)を開発するなど、次々に開発したものを実用化しています。
(※2)Collision Mitigation Brake Systemの略で,衝突軽減ブレーキのこと。
2014年には、先進安全運転支援システム『Honda SENSING』/『AcuraWatch』を発表しています。
SDGsとの関係

SDGsの目標3-すべての人に健康と福祉を
ホンダの安全運転普及活動は、SDGsの目標3の達成に貢献しています。
具体的にはターゲット3.6だと考えられます。
交通機関を担う企業として、安全技術に妥協しない姿勢を貫いて行ってほしいですね。
2020年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。
出典はこちら
【目標4】教育機会の提供への貢献『Eagle Rock Schoolの開校』

【目標4】教育機会の提供への貢献『Eagle Rock Schoolの開校』
取り組み詳細
ホンダのSDGsに対する取り組み『Eagle Rock Schoolの運営』をピックアップします。
ホンダは『企業は地域に根付き、地域と融合した存在でなければならない』という考えのもと、社会貢献活動への取り組みを開始しました。
社会貢献活動として掲げた4つの柱の1つである『未来を創る子どもの育成支援活動』として教育機会を提供するためのEagle Rock School(イーグルロックスクール)を開校しました。
✅ 未来を創る子どもの育成支援活動
✅ 地球環境を守る活動
✅ 交通安全の教育・普及活動
✅ 地域に根ざした活動
企業として社会貢献活動をグローバル体制で行っていることの一環です。
北米のアメリカン・ホンダモーターカンパニーが設立し、教育活動に取り組んでいます。
Eagle Rock Schoolは、コロラド州のデンバー郊外に位置する,定員わずか96名の全寮制の学校です。
社会の中で設定されている教育活動は、すべての子供たちが満足して受けられているわけではありません。
既存の教育プログラムになじめなかった生徒、高校卒業を諦めなければいけなかった生徒、自分の人生と向き合い『人生を変えたい』と強く願った生徒が通うことができる学校が、このEagle Rock Schoolです。
Eagle Rock Schoolでは、学習するプログラムが生徒の個性に合わせて個別に設計され,人との関わりの中で誠実さや社会性をはぐくむ教育環境を整えています。
『8+5=10』(8つのテーマ、5つの課題、10の約束)を基本理念とした教育により,子供たちは、自らの力で学び、夢を描き、努力する大切さを学んでいます。
出典はこちら
SDGsとの関係

目標4~質の高い教育をみんなに
ホンダのEagle Rock Schoolは、SDGsの目標4の達成に貢献しています。
具体的にはターゲット4.5だと考えられます。
2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。
【目標11&12】化学物質グローバル管理システム(MoCS )の活用

【目標11&12】化学物質グローバル管理システム(MoCS )の活用
取り組み詳細
ホンダのSDGsに対する取り組みから『化学物質グローバル管理システム(MoCS)の活用』を紹介します。
ホンダは環境・安全ビジョンとして『自由な移動の喜び』と『豊かで持続可能な社会』を掲げています。
企業として積極的に環境課題の解決に向き合っており、ビジョンに向けた取り組みの指針となる『Honda環境宣言』を制定しました。
① 私たちは、商品の研究、開発、生産、販売、サービス、 廃棄というライフサイクルの各段階において、材料のリサイクルと、資源、エネルギーの節約に努めます。
② 私たちは、商品のライフサイクルの各段階で発生する廃棄物、汚染物質の最少化と適切な処理に努めます。
③ 私たちは、企業の一員として、また社会の一員として、人の健康の維持と地球環境の保全に努力することが重要であると認識し、積極的に行動することに努めます。
④ 私たちは、事業所の活動が、それぞれの地域の人たちの健康と環境や社会に対し及ぼす影響について認識し、社会から高い評価をいただけるように努めます。
この取り組みは,Honda環境宣言で示されている4つのガイドラインのうち,特に①②に関連しますね。
ホンダは,製品から環境に影響を及ぼす可能性のある化学物質を削減することを目的として、管理しているのです。
先行してヨーロッパで開発されたIMDS(※1)をベースに情報収集を行い,Honda独自の化学物質グローバル管理システム(MoCS,※2)で集計と管理を行っています。
(※2)Management System of Chemical Substance(化学物質管理システム)の略。
このシステムで、化学物質の管理を行いながら、重金属4物質(鉛、水銀、六価クロム、カドミウム)の削減を進めています。
例えば,2018年に発売したすべての新型車とモデルチェンジ車では,水銀を使用しないコンビネーションメーターを採用し、自主的に水銀廃止に取り組んでいます。
(コンビネーションメーターは車の運転席についているメーター類です↓)

コンビネーションメーター
出典はこちら
SDGsとの関係

目標11~住み続けられるまちづくりを
ホンダの化学物質グローバル管理システムは、まず,SDGsの目標11の達成に貢献しています。
具体的にはターゲット11.6だと考えられます。
化学物質グローバル管理システムを使用することは『廃棄物の管理に特別な注意を払う』ことになりますからね。
2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによるものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する。
もう1つは目標12です。

SDGsの目標12-つくる責任つかう責任
具体的には,ターゲット12.4だと考えられます。
廃棄物管理を通じて現実に水銀の使用量を減らしたので,廃棄物の削減につながります。
2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
まとめ
本記事では,本田技研工業(ホンダ)のSDGsに対する取り組みを紹介しました。
- 取り組みの全体像
ホンダは,マテリアリティ分析による重要度に基づいて,経営活動の一環としてSDGs達成に向けた取り組みを行っています。
本記事では,以下の3つを紹介しました。
- 【SDGs目標3】業界の先駆けとなった安全運転普及活動
歩行者用人形や,屋内全天候型の全方位衝突実験施設はともに世界初!
- 【SDGs目標4】教育機会の提供への貢献『Eagle Rock School』の運営
事情のある子どもたちに,個別に設計されたカリキュラムで実用的な教育機会を提供。
欧州のシステムIMDSで情報収集を行い,ホンダ独自のMoCSで化学物質や重金属4物質(鉛、水銀、六価クロム、カドミウム)の管理・削減を実行。
以上です。

『この会社の取り組みはSDGs的にどうなの?』っていうものがあったら,ぜひコメントでお知らせくださいね~!

そうそう!僕が分析して,SDGsとのつながりをブログで解説しますよ^^
他にも,『SDGsのここがわからない』『もっと詳しく知りたい』『こんにちは』など,コメントをいただければすごく嬉しいです!
【参考】
- 自動車業界の他の企業の取り組みはこちら↓
- 企業や個人の取り組みカテゴリートップはこちら↓
- 制度全般カテゴリートップはこちら↓
コメント
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