✔ 簡単に読めて,内容がまとまっている記事があればベター
✔ 取り組みとSDGsのつながりをしっかり理解しておきたい
そんなあなたに向けて記事を書きました。
本記事では,以下の情報をわかりやすくまとめて解説します。
- デロイト=トーマツの取り組み事例の全体像
- デロイトの個別の取り組みとSDGsとの関係
読み終えたら,コンサルティング業界における企業の取り組み事例をあなたの中に1つ蓄積できますよ(^^)
ぜひお役立てください。
デロイト=トーマツとはどんな会社?

デロイト=トーマツとはどんな会社?
デロイト=トーマツは,巨大な会計・税務系のプロフェッショナルグループですが,コンサルティング会社も有しているので,『コンサルティング会社』としての記事で扱いました。

デロイトトーマツグループの中のコンサルティング部門
(画像は同社Webサイトより)
本記事では,デロイト=トーマツを『デロイト』と略します。
デロイトの創業年は1968年(昭和43年)です。
1968年(昭和43年)はこんなことが起きた年です↓
- 大塚食品工業が『ボンカレー』を発売
- 日清食品が『出前一丁』を発売
- アニメ『巨人の星』が放映開始
- イタイイタイ病の公害認定
- 週刊少年ジャンプの発刊
- サンヨー食品が『サッポロ一番みそラーメン』を発売
- 和田アキ子さんが歌手デビュー
ベトナム戦争の時代ではありましたが、日本では文化の発展が目覚しい時代でした。
今でも名を聞く商品が数多く登場していたので、文化の土台が形成されていた時代なのでしょうね。
デロイトのSDGsに対する取り組み
デロイトは、コンサルティング会社です。
コンサルティング会社は、事業を営む企業を支援・サポートすることがメインの仕事なので、デロイト自体が『SDGs達成に向けた事業的な何か』をしていないと思われるかもしれません。
しかし、SDGs達成に貢献する事業や取り組みを行う他社の支援もSDGsへの立派な取り組みですし、デロイト自身が主体となって行う取り組みもあるんですよ。
本記事では、その両方をご紹介します。
- SDGs目標7, 目標9&目標13:水素・燃料電池への取り組みを支援【支援】
- SDGs目標2&目標17:日本の農業維持のためのスマート農業展開支援【支援】
- SDGs目標17:イノベーションリーダーズ育成プログラムの埼玉Sports Start-up【自ら】
【SDGs目標7, 9&13】水素・燃料電池への取り組み支援

【SDGs目標7, 9&13】水素・燃料電池への取り組み支援
取り組み詳細
デロイトのSDGsに対する取り組み、『水素の燃料電池への取り組み支援』を紹介します。
デロイトは,将来の持続的な社会と経済の両立を目指すために、水素社会の実現に向けて取り組みを掲げています。
ちょうどSDGsが国連によって宣言された2015年は、水素元年と呼ばれ、燃料電池自動車の市販の開始などで水素燃料に注目が集まりました。
水素元年の少し前、2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、日本としての電源のあり方に関心が集まっていますよね。
原子力発電の割合が激減し火力発電の割合が急増した結果、二酸化炭素の排出量も増加の一途を辿っています。
その点、水素燃料は様々な資源から製造が可能で、水素から発電を行う燃料電池はクリーン、かつ小規模設備でも高効率だというメリットだらけです。
水素燃料の電池の実用化が普及すれば、振動や騒音が小さい点から見ても人口密集地で活用することが出来ます。
『だったやればいいじゃん!』と声高に主張する人も多いでしょう。
しかし、水素燃料の実現は簡単なことではありません。
コストダウン、インフラ整備、安全性に対する社会の受け入れ等取り組むべき課題、解決すべきことは山積みとなっています。
課題は多いものの、前に進めようとしなければ進んでいきません。
デロイトは主に以下の内容に取り組んでいます。日本政府に対するコンサルティングですね!
- 日本の運輸部門の低炭素化戦略の実現を支援
- 日本の温暖化対策技術の実用化支援
- 再生可能エネルギー・環境イノベーション技術支援の推進
参考映像を載せておきますね。
SDGsとの関係

SDGsの目標7~エネルギーをみんなにそしてクリーンに
デロイトの水素・燃料電池への取り組みは、まずSDGsの目標7の達成に貢献しています。
具体的には、ターゲット7.2だと考えられます。
2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。
水素燃料は電力との連携がカギとなるため、まさにエネルギーミックスの再生可能エネルギーなのです。
次に、SDGs目標9の達成にも貢献しているでしょう。

目標9~産業と技術革新の基盤をつくろう
具体的には、ターゲット9.4だと考えられます。
2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う。
二酸化炭素も出さない燃料の普及は、まさに『クリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善』に他なりませんね。
最後は、気候変動に関するSDGs目標13です。

SDGsの目標13-気候変動に具体的な対策を
具体的には、ターゲット13.2です。
気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。
デロイトは、水素・燃料電池の普及に関して日本政府を支援しているので、日本として『政策、戦略及び計画』に盛り込むことにつながりますからね。
【目標2&17】日本の農業維持のためのスマート農業展開支援

【目標2&17】日本の農業維持のためのスマート農業展開支援
取り組み詳細
デロイトのSDGsに対する取り組み、『スマート農業展開支援』をピックアップします。
デロイトは、日本の農業を維持することと生産規模拡大、生産性向上の両立を目指すために、スマート農業の普及に向けて取り組みを掲げています。
農業者の高齢化と減少を踏まえ、日本の農業を維持するためには、『少ない農業者で農業生産を維持する』ことが必須です。
デロイトにはJA支援室があり、そのネットワークを通じ農業支援を行います。
具体的には、
- デロイトが独自に開発した『農業経営シミュレーション』を活用した、スマート農業導入による農業所得増大の効果の数値化
- 地域農業の担い手を指導するJAと企業の連携
によって、産地全体へのスマート農業の展開を支援しています。

デロイトによるスマート農業支援の全体像
(画像は同社Webサイトより)
SDGsとの関係

目標2~飢餓をゼロに~
デロイトのスマート農業展開支援は、まずはSDGs目標2の達成に貢献します。
具体的にはターゲット2.3です。
2030年までに、土地、その他の生産資源や、投入財、知識、金融サービス、市場及び高付加価値化や非農業雇用の機会への確実かつ平等なアクセスの確保などを通じて、女性、先住民、家族農家、牧畜民及び漁業者をはじめとする小規模食料生産者の農業生産性及び所得を倍増させる。
農業経営シミュレーションの効果として、『農業所得増大の効果の数値化』を謳っている以上、農業生産性と所得の倍増は射程に入りますよね。
次に、SDGsの目標17の達成に貢献しています。

SDGsの目標17〜パートナーシップで目標を達成しよう
具体的には、ターゲット17.17だと考えられます。
さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
先述の全体像を見ると、デロイトは『産地・JA』と『スマート農業企業』の間に入っていることがわかります。
JAを『官』と考えると、以下4者の連携を進めていることになりますよね。
- JA(官)
- 生産者(民)
- スマート農業企業(民)
- デロイト(民)
まさに『官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進』していることになります。
【目標17】イノベーションリーダーズ育成プログラムの埼玉Sports Start-up

【目標17】イノベーションリーダーズ育成プログラムの埼玉Sports Start-up
取り組み詳細
デロイトのSDGsに対する取り組み、『イノベーションリーダーズ育成プログラム 埼玉 Sports Start-up』をピックアップします。
デロイトは,スポーツビジネス領域における創業支援に向けて、あらゆる分野のプロフェッショナルによる事業支援を行っています。
事業支援を行いながら、スポーツ業界全体への貢献に向けて取り組みを行っているのです。
その活動の一端として、イノベーションリーダーズ育成プログラム『埼玉 Sports Start-up』を開催しています。
埼玉県内のプロスポーツクラブ、球団が抱える課題の解決のため、ビジネスプランを持つスタートアップ・創業希望者を公募し選抜する選考会が行われます。
プロスポーツクラブって,観戦チケット収入が主要な売上だと思うんですが,スタジアムに足を運んで観戦することって,少なくなってきたと思いませんか?
特に,新型コロナの影響もあって,2020年は売上減少に頭を抱えているクラブも多いはずです。
また,スポーツに打ち込んできて他の世界を知らずに生きてきた選手たちが引退した後,どうやって生活していくのか。
選手たちのキャリア・ライフプランにも課題があると考えられます。
『埼玉 Sports Start-up』は,そういった課題に対する解決策を生み出す仕組みです。
選考に選ばれた事業者には、デロイトからワークショップ、メンタリング支援を提供しながら、創業から成長まで支援するようになっています。
プロスポーツクラブなども協力し、ビジネスプランの意義や実現可能性を確認することが出来るビックチャンスだと言えます。
SDGsとの関係

SDGsの目標17『パートナーシップで目標を達成しよう』
デロイトの『埼玉Sports Start-up』は、SDGsの目標17の達成に貢献しています。
具体的には、ターゲット17.17だと考えられます。
さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
スポーツ業界の課題を解決するビジネスの創業支援は,まさに『市民社会のパートナーシップ』につながります。
まとめ
本記事では,デロイト=トーマツのSDGsに対する取り組みを紹介しました。
具体的な取り組みとして,以下の3つを紹介しました。
水素や,水素を燃料として使う燃料電池の普及に関して,日本政府の意思決定をサポート。
JAや産地農家と,農業企業との連携を促進。独自に作った『農業経営シミュレーション』による農業所得拡大の数値化も。
- 【目標17】イノベーションリーダーズ育成プログラムの埼玉Sports Start-up
スポーツ事業の課題解決に結びつく事業を,選考から経営支援までサポート。
以上です。

『この会社の取り組みはSDGs的にどうなの?』っていうものがあったら,ぜひコメントでお知らせくださいね~!

そうそう!僕が分析して,SDGsとのつながりをブログで解説しますよ^^
他にも,『SDGsのここがわからない』『もっと詳しく知りたい』『こんにちは』など,コメントをいただければすごく嬉しいです!
【参考】
- コンサルティング業界の取り組み一覧はこちら↓
- 企業や個人の取り組みカテゴリートップはこちら↓
- 制度全般カテゴリートップはこちら↓
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