✔ 簡単に読めて,内容がまとまっている記事があればベター
✔ 取り組みとSDGsのつながりをしっかり理解しておきたい
そんなあなたに向けて記事を書きました。
本記事では,以下の情報をわかりやすくまとめて解説します。
- 建設技術研究所の取り組み事例の全体像
- 建設技術研究所の個別の取り組みとSDGsとの関係
読み終えたら,建設コンサル業界における企業の取り組み事例をあなたの中に1つ蓄積できますよ(^^)
ぜひお役立てください。
建設技術研究所とはどんな会社?

建設技術研究所とはどんな会社?
建設技術研究所は,国内大手の建設コンサルティング会社です!
僕も近しい業界にいるのですが,建設コンサルティング業界のことを『建コン』(けんこん)って呼びますね。
戦略コンサルティング会社を『戦コン』(せんこん)と略すようなものです。
建設技術研究所の創業年は1963年(昭和38年)です。
1963年(昭和38年)はこんなことが起きた年です↓
- NHKの大河ドラマの放送開始
- 日清焼きそばの販売開始
- 太田プロの設立
- J・F・ケネディ大統領の暗殺
- 力道山が刺され死去
- 江崎グリコの『プリッツ』の販売開始
教科書に載るような暗殺事件が目立ちますが,その裏では今の日本文化の土台が着々と築き上げられていた年ですね。
建設技術研究所のSDGsに対する取り組み
いつもの通り全体像から紹介したかったのですが,CSRレポート等を読んでも概念が明確にわかる説明がなかったので,省略します。
早速,具体的な取り組みを説明してきますね!
本記事では、以下の3つの取り組みをご紹介します。
- SDGs目標3:共同保育所『かけはし保育園』の運営
- SDGs目標9,11&13:水防災意識社会の再構築『RisKma』の活用
- SDGs目標9:提案力に自信の『総合建設コンサルタント』
【目標3】共同保育所『かけはし保育園』の運営

【目標3】共同保育所『かけはし保育園』の運営
取り組み詳細
建設技術研究所のSDGsに対する取り組みの共同保育所『かけはし保育園』の運営についてピックアップします。
建設技術研究所は、企業の取り組みとして『働く人を大切にする』を大切にしています。
建設業というのは、この国の社会資本整備を担う高度な技術を要する職種です。
高度な仕事を安心して行うために、子育てと仕事を両立できることが必要です。
しかし、首都圏における保育所不足、また全国的にも解決を早急に求められている待機児童問題など、解決すべき問題は未だ残っています。
そこで建設技術研究所は、企業内保育所を検討しました。
すると、株式会社長大と八千代エンジニヤリング株式会社が賛同したことで、3社による共同保育所として『かけはし保育園』を開園することが出来たのです。
プロフェッショナルが安心して、継続的に活躍できる環境づくりに取り組む活動が、かけはし保育園の運営につながっています。
僕が注目している点は、建設技術研究所が単独ではなく、同業他社の2社と共同で取り組んでいることです。
同業他社(つまりライバル)が共同で保育所を運営することがどれほど難しく珍しいことか。
待機児童や保育所不足への問題意識が3社で共有されたことの証だと思います。
『かけはし保育園』では,定員12名という少人数ならではのアットホームな保育園で、手作り給食や季節の行事の実施など温かい保育を実現しています。
SDGsとの関係

SDGsの目標3-すべての人に健康と福祉を
建設技術研究所の共同保育所の取り組みは、SDGsの目標3の達成に貢献しています。
具体的にはターゲット3.7だと考えられます。
性と生殖はまさに子育ての部分なので,『家族計画』の観点から『性と生殖に関する保健サービス』の利用拡大に貢献しているわけです。
育児と仕事というバランスという、国全体として取り組むべき課題に積極的に貢献していますね。
2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスを全ての人々が利用できるようにする。
出典:CSR報告書2018(P.11)
【目標9,11&13】水防災意識社会の再構築『RisKma』の活用

【目標6】水防災意識社会の再構築『RisKma』の活用
取り組み詳細
建設技術研究所のSDGsに対する取り組みから,水災害発生リスクマッピングシステム『RisKma』(リスクマ)の活用についてピックアップします。
建設技術研究所は、70年前の創立から、社会の課題に対して技術による社会貢献に取り組んできました。
平成30年の西日本豪雨や令和元年台風19号による大雨など、水害が頻繁に起きるようになっており、水害が社会課題の1つとして注目されています。
(なぜ水害が増えているかの考察をSDGs目標13の記事にまとめましたので,ぜひ読んでほしいです。)
水害が増えてきた状況を踏まえ、国としても河川整備の計画・設計・施工管理・維持管理などのハード面の解決に向けて取り組んでいます。
ここで貢献するのがRiskma(りすくま,水災害リスクマッピングシステム)です。
Riskmaは,人工知能による洪水予測システムであり,全国の洪水リスクをリアルタイムで表示することで住民の避難行動に役立ています。
ちなみに,Riskmaのロゴはご想像の通り,『リス』と『熊』です。。。

水災害リスクマッピングシステムRiskmaのロゴ
SDGsとの関係

目標9~産業と技術革新の基盤をつくろう
建設技術研究所のRisKmaの取り組みは、まずはSDGsの目標9の達成に貢献しています。
具体的には,ターゲット9.1に当たります。
レジリエント((災害)耐性の高い)なインフラの構築に貢献していますからね!
全ての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する。
次は,SDGsの目標11です。

目標11~住み続けられるまちづくりを
具体的には,ターゲット11.5です。
Riskmaによって洪水の早期警戒が行われ避難が成功すれば,死者や被災者数,経済損失を減らすことができます。
2030年までに、貧困層及び脆弱な立場にある人々の保護に焦点をあてながら、水関連災害などの災害による死者や被災者数を大幅に削減し、世界の国内総生産比で直接的経済損失を大幅に減らす。
3つ目は,SDGsの目標13です。

SDGsの目標13-気候変動に具体的な対策を
具体的には,ターゲット13.1です。
Riskmaの対象である洪水は『気候関連災害や自然災害』に該当しますからね。
全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。

【目標9】提案力に自信の『総合建設コンサルタント』

【目標9】提案力に自信の『総合建設コンサルタント』
取り組み詳細
建設技術研究所のSDGsに対する取り組みの中でも、特に提案力に自信の『総合建設コンサルタント』についてピックアップします。
ズルいと言われても仕方がないのですが,事業そのものがSDGsに対応しているのです。
建設技術研究所は、前身である財団法人の時から、建設施工技術の躍進と国家緊急建設の要請に応えることを目的とした団体です。
終戦を迎え、国が復興するためには建設技術の発展が急務だったのです。
国土づくりの重要な一翼を担っている建設技術研究所の企業活動は、CSR(※1)活動そのものであり、CSV(※2)の実現に貢献するものです。
(※2)Creating Shared Valueの略で,社会課題の解決によって社会価値と経済価値の両方を創造する取り組みのこと(事例を含めてCSVの解説記事を作ったので参照ください)
SDGsとの関係

目標9~産業と技術革新の基盤をつくろう
建設技術研究所の総合建設コンサルタントとしての取り組みは、SDGsの目標9の達成に貢献しています。
具体的にはターゲット9.1に当たります。
事業活動そのものがターゲット9.1に該当していると言っても過言ではありません。
全ての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する。
まとめ
本記事では,建設技術研究所のSDGsに対する取り組みを紹介しました。
具体的な取り組みとして,以下の3つを紹介しました。
- 【目標3】共同保育所『かけはし保育園』の運営
(株)長大・八千代エンジニアリング(株)との共同で,保育園を運営し,待機児童や保育所不足の解決に貢献。
人工知能による水災害リスクマッピングシステム『RisKma』を使って,早期警戒・早期避難に貢献。
- 【目標9】提案力に自信の『総合建設コンサルタント』
事業活動そのものがSDGsの目標9,ターゲット9.1になっています。
以上です。

『この会社の取り組みはSDGs的にどうなの?』っていうものがあったら,ぜひコメントでお知らせくださいね~!

そうそう!僕が分析して,SDGsとのつながりをブログで解説しますよ^^
他にも,『SDGsのここがわからない』『もっと詳しく知りたい』『こんにちは』など,コメントをいただければすごく嬉しいです!
【参考】
- 建設業界の競合他社の取り組みはこちら↓
- 企業や個人の取り組みカテゴリートップはこちら↓
- 制度全般カテゴリートップはこちら↓
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