ロスカット
スワップポイント投資における最大のリスクは、ロスカットではないでしょうか。
SBI FX トレードに関して,どのようにロスカットの監視基準を設定してどのように対策を実行していくのか,僕なりの方法を説明したいと思います。
ロスカットとは
ロスカット の意味は以下の通りです。
SBI FXTRADEに関する記事にもかかわらず,外為どっとコムさんの用語説明はとても丁寧なので,引用させていただきました。
ロスカットとは、ポジション(※)の損益がある一定レベルに達したときに、更なる損失の拡大を未然に防ぐために、その対象ポジションを強制的に決済する制度のことです。
このロスカット・ルールが設けられていないと、預け入れた資産を全額失うばかりか、追加で損金を支払わなければならない事もあります。 つまり、ロスカット・ルールという決済により損失が確定するものの、原則として最低限の資金は温存されることになります。
ただし、相場があまりにも急激に予想と反対方向へ進んだ場合は、預けた資産以上の損失が発生する可能性があることにご注意ください。
※ある通貨を購入(注文)して保有している状態
参照:https://www.gaitame.com/beginner/loss.html
ロスカットは確かに強烈なダメージをもたらします。含み損が現実のものとなって確定するわけですから。
損失(ロス)があり得ない金額になる前に「ロス」を「カット」してくれる,いわゆるセーフティネットの役目を果たしてくれるものです。
スワップポイントによる投資をするにあたっては,しっかり対策して絶対に避けたい事象です。

SBI FX トレードでスワップポイントの運用をする場合,以下の通り2つのやり方があります。
口座も分かれています。
- 通常のFX口座
- 積立て方式のFX口座
僕は両方ともやっているので,今回は両方について紹介したいと思います。
SBI FX トレードにおけるロスカットの監視
通常のFX口座の場合
少しややこしくなります。
SBI FX トレードの場合,以下の2つの方法をPCで選択することができます。
- 口座全体としてロスカットの対象とするか
- 個別の通貨ごとにロスカットの対象とするか
どのように設定するか,見ていきましょう。
- STEP 1&2:FX取引にログイン

口座全体か通貨ペアか,ロスカット対象の選択
- STEP 3:MENUを開く

口座全体か通貨ペアか,ロスカット対象の選択-2
- STEP 4:設定を開く

口座全体か通貨ペアか,ロスカット対象の選択-3
- STEP 5:取引設定を開く

口座全体か通貨ペアか,ロスカット対象の選択-4
- STEP 6:取引に関する設定を変更

口座全体か通貨ペアか,ロスカット対象の選択-5
- STEP 7:ロスカットの対象を選択

口座全体か通貨ペアか,ロスカット対象の選択-6
口座全体のロスカット基準
SBI FX トレードでは,口座を全体として対象とする場合,ロスカットの基準が以下の通りに設定されています。
証拠金維持率が50%を下回った場合、強制的に前ポジションが決済されるのですね。
「口座全体」ロスカット
口座全体の証拠金維持率が原則1分毎のロスカット判定により、50%を下回った場合は全ポジションを強制決済することです。初期の設定では「口座全体のロスカット」となっています。引用:SBI FX トレードHP https://www.sbifxt.co.jp/beginner/step03.html
したがって,「証拠金維持率」に注目する必要がありそうです。
【参考】通貨ごとのロスカット基準
僕は通貨ごとのロスカット基準に設定していないので、今回は参考程度に紹介しておきます。
通貨ごとのロスカット基準は、以下の通りに設定されています。
「通貨別」ロスカット
通貨ペア別の取引必要証拠金から当該通貨ペアの評価損を差し引いた額が原則1分毎のロスカット判定により、取引必要証拠金の50%を下回った場合は当該通貨ペアのポジションを強制決済されます。また、証拠金維持率にかかわらず、損失額が取引必要証拠金の50%を上回った場合にロスカットとなります。
例) 資産(預託金残高)が1,000円で1ドル=100円の時に200通貨の買ポジションを保有
取引必要証拠金=[数量] 200×[必要証拠金:1ドル当たり] 4円=800円
⇒ 取引必要証拠金は800円のため、
50%である400円を上回る損失 が発生するとロスカットとなります。↓1ドル=98円に下落
この時の損失額は
[値動き] -2円×[数量] 200=-400円⇒ 400円を上回る損失が発生したため、ロスカット
引用:同社HP https://www.sbifxt.co.jp/beginner/step03.html
証拠金維持率の確認方法
SBI FX トレードのアプリ(ここではiOS)で「証拠金維持率」の確認する方法を説明します。
実際の操作画面で見てみましょう。
- STEP 1:アプリにログインすると,すぐに証拠金維持率を確認できる
下の図では,1,032%ですね!

アプリによる証拠金維持率の確認
STEP1で終わっちゃいました。
SBI FXトレードの場合,口座全体に対するロスカット基準は,
- 証拠金維持率が50%を下回ったとき
でしたね。
上の状態では1,032%ですので,めちゃくちゃ余裕があります。
Kobolなりのロスカットの監視基準は?
ロスカットに関して,僕はギリギリのゾーンに攻め入ることはしません。
為替レートが急激に変動すると,気付かないうちにロスカット基準に到達し,ロスカットされてしまうおそれがありますからね。
なので,僕は余裕をもった管理をしています。
僕の管理の基準は,
- ロスカット基準の3倍を下回らないこと
です。
SBI FX トレードでは,
- 証拠金維持率が150%を下回らないこと
になります。
実際の証拠金維持率を見てみる
実績を振り返ってみましょう。

証拠金維持率の推移-通常のFX口座
買いポジションの追加に伴い、証拠金維持率は下がってきているのですが、激しく余裕がありますね。
なお、2018年10月20日に証拠金維持率が急上昇したのは、利益が出ていた買いポジションを決済したためです。
現時点での証拠金維持率は1,000%を超えているので,自分の管理基準である150%よりも大きく上回っています。
結論
現時点では,証拠金維持率を上昇させるためのアクションは不要です。
むしろ,今の状態はもったいないです。
せっかく「安全にスワップポイントを増やせる力」に余裕があるので,その潜在力を使わないのはもったいないです。
戸愚呂(弟)みたいに,潜在力を120%まで出しちゃったらあっけなくロスカットされるので、そこまではやりませんが,潜在力の30%くらいは出しておきたいところです。
なので,買いポジションを増やしてこうと思います。
買いポジションを増やした分、スワップポイントがより速く貯まっていきます。
ロスカットのリスクを高くして買いポジションを多く持てば(多くの外貨を買えば)、スワップポイントがよく速く貯まります。
反対に、ロスカットのリスクを低くして買いポジションが少なければ、スワップポイントはゆっくりと貯まるだけです。
リスクとリターンのトレードオフですね!
積立て方式のFX口座の場合
積立て方式のFX口座については,どうでしょうか。
同じように確認していきます。
ロスカット基準
同社のホームページでは,以下の通りにロスカット基準が定められています。
証拠金の維持率が30%を割り込んだ場合に、保有しているポジションが強制的に決済されるのですね。
積立て方式の場合,「ドルコスト平均法」を使っていることになるので,もともとリスクは低めに抑えられています。
なので,通常のFXとはロスカット基準が異なるのですね。
投資効率を抑えることで過剰なリスクを防止することができます。判定時におけるお客様の証拠金維持率が30%を割り込んだ場合、強制的にお持ちのポジションを決済するルールがあります。
引用:SBI FXトレードHP https://www.sbifxt.co.jp/advantage/routine_point2.html
他のFX会社では100%が多いので、随分と低く思えてきます。
証拠金維持率の確認方法
SBI FXトレードで積立てを行う場合、アプリではなくPCによるWeb画面で設定する必要があります。
アプリは積立てに対応していません。
- STEP 1&2:「積立FX」にログイン

積立て方式-証拠金維持率の確認-1
- STEP 3:「口座状況詳細」を確認

積立て方式-証拠金維持率の確認-2
- STEP 4:ウィンドウが開くので「証拠金維持率」を確認(画像では202%)

積立て方式-証拠金維持率の確認-3
Kobolなりのロスカットの監視基準は?
上述した通り,チキンの僕は,
- ロスカット基準の3倍を下回らないこと
という控え目な基準を持っています。
つまり,積立て方式の場合には,
- 証拠金維持率が90%を下回らないこと
になります。
キリが悪いので,
- 証拠金維持率が100%を下回らないこと
としています。
実際の証拠金維持率を見てみる
では、例によってこれまでの実績を見てみましょう。

証拠金維持率の推移-積立てのFX口座
僕は、積立て方式のFXで毎日少しずつ積立てており、それに伴って入金もコツコツしています。
(コツコツ派の方は「口座にお得に入金!住信SBIネット銀行の活用方法」もお読みください。)
自分の基準の近くなるように、意図的に証拠金維持率を下げています。
上の写真では、証拠金維持率は202%なので、自分の基準である100%に対しても余裕があります。
結論
現時点では、証拠金維持率を上昇させるための至急のアクションは不要です。
ただし、僕は毎日積み立てる設定にしているので、仮に為替が動かなかったとしたら、証拠金維持率は毎日少しずつ低下していきます。
基本的に手間が掛からないのが積立て方式のメリットの一つですが、あまりに放置し過ぎて、
「いつの間にか証拠金維持率が低下しすぎてロスカット寸前!」

ロスカット寸前にびっくり
というスリリングな状況は避けたいので、日々コツコツと入金していこうと思います。

まとめ
SBI FXTRADEにおける、ロスカットの基準と僕のスタンスを説明しました。
皆さんはどのように向き合っているのでしょうか?
FXで収入を得ることを考えると、ロスカット対策だけをすればいいわけではないと思います。
ですが、僕が取り組んでいるのはスワップポイントによる「ほったらかし投資」です。
なので、必要最低限、ロスカットを避けるために証拠金維持率を監視しているのです。
以下、まとめです。
通常のFX口座の場合
SBI FXトレードのロスカットの基準は、証拠金維持率が50%を下回ること、でした。
僕は安心安全を考えて、この基準の3倍、つまり証拠金維持率が150%を下回ること、を自分なりのロスカット基準として考えております。
なので、証拠金維持率が150%を下回らないように調整していく、のが僕のスタンスです。
積立て方式のFX口座の場合
SBI FXトレードのロスカット基準は、証拠金維持率が30%を下回ること、でした。
積立てによってドルコスト平均法によるリスクヘッジ効果を元々得られているので、低めに設定されているのですね。
僕は、それでもまだ安心安全を考えて、この基準を3倍してキリよい数字にしたもの、つまり、証拠金維持率が100%を下回ること、を自分なりのロスカット基準として考えています。
証拠金維持率の調整
自分のロスカット基準になるべく近くなるように証拠金維持率を調整していきます。
それは、限られた証拠金を使ってなるべく多くのスワップポイントもらうため、つまり投資対効果を高めるためです。
その方法として、以下を実践しています。
証拠金維持率を上げる
為替の変動以外で証拠金維持率を上げる場合、僕はFX口座に入金します。証拠金を増やすってことですね。
日々のスワップポイントによっても証拠金維持率は上がりますが、変化はとても緩やかです。
さすがに、スワップポイントによる証拠金維持率の上昇を待っていては日が暮れてしまうので、僕は住信SBIネット銀行さんを使ってコツコツと入金します。
これは守りのアクションですね。
証拠金維持率を下げる
為替の変動以外で証拠金維持率を下げる場合、僕は買いポジションを増やします。
買いポジションを増やすことによって、スワップポイントを稼ぐ力が強化されます。
ただし、なるべく円高のレートで買いポジションを増やします。
円安のレートで買いポジションを持ってしまうと、円高になった時の為替損失が大きくなり、スワップポイントによって収入を得ているんだか損失を出しているんだか、わからなくなってしまいます。
これは攻めのアクションですね。

ここまでお読みただいき、本当にありがとうございます!
この記事が皆さんの参考になったのなら嬉しい限りです。

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