書籍『5Gビジネス』からの学び① : 5G通信の仕組み

オススメ書籍「5Gビジネス」のレビュー①:5G通信の仕組み おすすめ書籍
オススメ書籍「5Gビジネス」のレビュー①:5G通信の仕組み

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僕はなかなかコアな本を読むので,『こんな本があるんだ・・?』という発見もあると思います。

 

本記事で紹介する書籍は『5Gビジネス』(著:亀井卓也、出版:日経文庫)です。

 

薄い文庫本サイズの本なので、手軽に読めます。

 

お風呂に入っている時などの時間を使ってサクッと読めてしまいます^^

 

自分の学びも兼ねて、まとめておきますね。

 

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5Gとは一体何なのか?

国際電気通信連合(ITU)の無線通信部門(ITU-R)が発行した5Gのビジョン(ITU-R M.2083)のP.11〜P.12には、IMT(International Mobile Telecommunication)の実用化シナリオが記載されています。

 

IMT=5Gと読み替えてもらえると、シナリオは以下の通りです。

  1. 高速大容量通信
  2. 超信頼・低遅延通信
  3. 多数同時接続

この3つが、5Gを構成する基本要素と解釈されます。

 

つまり、5Gとは、『高速・大容量の通信であって、信頼性がめっちゃ高くて遅延が少なく、色々な機器に同時に接続できるやつ!』とでも表現しましょうか。

 

5G通信の仕組みを紐解いて行きましょう。

 

高速大容量通信

5G通信の一般的なイメージは、この『高速大容量通信』だと思います。

 

総務省の資料を元に作成した通信速度のグラフ↓を見ると分かりやすいですが、5Gになると、これまでの第4世代(4G)よりもさらに通信速度は大きくなり、最大で10Gbpsのレベルまで到達します。

通信速度の進化のイメージ

通信速度の進化のイメージ

 

高速大容量の通信と言っても、どのように実現するのでしょうか?

 

鍵は『高い周波数』『Massive-MIMO』です。

 

高い周波数

5Gの周波数帯域

5Gの周波数帯域

 

従前のもっとも高い周波数が3.5GHzだとすると、5Gでは、

  1. 3.7GHz帯(3.6〜4.2GHz)
  2. 4.5GHz帯(4.4〜4.9GHz)
  3. 28GHz帯(27.5〜29.5GHz)

の3つの周波数帯を割り当てられます(参照:総務省資料

 

従来と比べると、明らかに高い周波数帯です。

 

そして、帯域幅も広いので、電波の通り道が広いってことですね。

 

ここで、高い周波数だと何がどうなのか、を考えてみます。

 

まず公式を一つ。

E = hν

↑この公式の記号の定義は以下の通りです。

  • E: 電波のエネルギー
  • h: 定数
  • ν: 電波の周波数

 

電波のエネルギーは電波の周波数に比例する、という法則ですね。

 

5Gになって電波の周波数が高くなると、電波のエネルギーが大きくなります。

ってことです。

 

よく巷で言われている健康被害は、強いエネルギーから言われているのかもしれませんね。

 

ただ、周波数が高くなると、減衰も大きくなります(複雑な公式なので省略)。

 

そこで、以下の『Massive-MIMO』の技術が必要になってきます。

 

Massive-MIMO(マッシブ=マイモ)

5Gビジネス-Massive-MIMOのイメージ

5Gビジネス-Massive-MIMOのイメージ

 

Massive-MIMO(マッシブ・マイモ)は、5G通信の重要な技術です。

 

大量のアンテナで同時に送信するイメージですね。

 

仮にアンテナが1つしかないと、そこに大量のデータを送信したら、詰まってしまいます。

 

道路交通で言うと、渋滞ですね!

 

アンテナがたくさんあれば、第2東名高速道路みたいなものがたくさん出来るので、渋滞も回避されるというものです。

 

電波の流れがたくさん出来ますが、これを束ねて的確に送れようにするのが、『ビームフォーミング』。

 

ビームフォーミングの技術も使うことで、Massive-MIMOは成り立っています。

 

詳しくはソフトバンクの解説ページにて。

5Gを実現するネットワーク技術 | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
5G実現に向けたネットワークサービスをご紹介いたします。

 

超信頼・低遅延通信

5Gの遅延は1ミリ秒で、4Gの遅延が10ミリ秒だとすれば、その10分の1です。

 

10分の1って、まさしく桁が違うので、体感できるレベルの違いになって現れるのではないでしょうか。

 

さて、超信頼・低遅延通信も、いくつかの技術の組み合わせによって成り立っています。

それは『エッジ・コンピューティング』と『ネットワーク・スライシング』です。

 

エッジコンピューティング

5Gビジネス-エッジコンピューティングのイメージ

5Gビジネス-エッジコンピューティングのイメージ

 

上の図は、本書のP.40にの図2を説明しやすいようにアレンジしたものです。

 

5Gのエッジコンピューティングは、情報伝達経路を短くしたってことですね。

 

情報伝達経路を短くしたので、情報処理時間も短くなります。つまり、低遅延に貢献しています。

 

また、情報伝達経路が短いということは、故障する箇所が短くなるので、信頼性の向上に貢献しています。

 

ただし、本書では、以下のような指摘があります。

これを実現するには利用者の近くに処理サーバーを大量に設置する必要があります。これには巨大な費用と整備の時間がかかりますので、全国サービスのような用途よりも、エリアを限定したサービスでの活用が有効となります。

P.41より

 

エッジサーバをたくさん設置するにはコストがかかりすぎるのでは、ということですね。

 

ネットワークスライシング

5Gビジネス-エッジコンピューティングのイメージ

5Gビジネス-エッジコンピューティングのイメージ

 

5Gでは、ネットワークスライシングという技術を採用したのですが、これは通信のジャンルや領域ごとに分割(スライス)する技術です。

 

なぜこれが重要かというと、

  1. 自動運転のための通信
  2. 電気やガスのメータのための通信

この2つって、同じ通信性能が求められていないですよね?

 

自動運転の場合は、常にセンサーが周囲の状況を判断して解析し、車を操作するので、絶〜〜〜〜っっっ対に通信が途切れてはいけません。

 

一方、電気やガスのメータの場合、例えば10分間に1回くらいの感覚で定期的に検出して信号を送信すればいいので、通信が途切れてもまた復旧すればいい、くらいの感覚です。

 

このように、求められている性能が異なる通信を分割し、それぞれに合う性能を提供することで、最適な設備設計が可能になります。

 

何にでも対応できる全盛りの設備を導入するって、無駄ですからね。。

 

多数同時接続

5Gビジネス-グラントフリーのイメージ

5Gビジネス-グラントフリーのイメージ

 

『多数同時接続』というのは、『一度に多くの機器と接続する』ってことですね。

 

従来の4Gまでは、送信ミスを徹底排除するためにも、『こういう情報を送るよ(①申請)』『いいよ(②許可)』というやり取りを経てから、情報を『③送信』していました。

 

5Gでは、「①送信」で終わりです。

 

この仕組みをグラント・フリーと言います(グラントは『許可』の意味)。

 

一度に多くの機器と接続するのですから、いちいち申請して許可をとってから送信していたら、時間がかかって仕方がないですよね。

 

まず送信してしまう。

 

これで時短になりますね!

 

もちろん、いきなり送信してしまってはミスも出るので、その場合のケア(再送信の仕組みなど)も整えた上での話ですけどね。

 

おわりに

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

 

5Gとは何ぞや?ということで、5G通信の仕組みについて、本書の学びを記事にしました。

 

5G通信の特徴は以下の通りでしたね。

  • 高速大容量通信 ← 高周波数、Massive-MIMO
  • 超信頼、低遅延通信 ← エッジコンピューティング、ネットワークスライシング
  • 多数同時接続 ← グラントフリー

 

改めてアウトプットしてみると、理解が深まりますね!

 

読んでくださったあなたにも参考になったら嬉しいです^^

 

次は,「5Gが普及すると生活がどう変わるのか?」です。

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コメント

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