ブロックチェーン 実例:IBMのTradelensをざっくり解説

ブロックチェーン 実例:IBMのTradelensをざっくり解説 実用化の事例
ブロックチェーン 実例:IBMのTradelensをざっくり解説

IBMブロックチェーンを使って実用化したサービス『Tradelens』ざっくりと知りたいんだけど,専門的な資料を読む気は。。。

本記事ではそのような方のために,雰囲気が伝わるように平易な言葉でTradelensの概要をお伝えします。

短めの記事になっているので,お気軽に読んでいってくださいね。

記事を読むことで,『Tradelensっていうのは,こんな感じのサービスなんだよね~』と言える程度には理解することができますよ。

 

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IBM Tradelensについて

作った企業

作った企業

作った企業

IBMのTradelensは、IBMMaersk2社が出資して作ったシステムです。

Maersk(マースク)は、デンマークに本社がある海運コングロマリットです。

Tradelensの性質を考えると、IBMがMaerskをパートナーに選んだことは正解かつ王道だと思います。

Tradelensは主に海運物流をターゲットにしたものですが、IBM自身はIT企業であって海運事業を行なっていません。

実用性のある優れたシステムを構築するためには、本業で海運事業を行う会社と組むことが重要です。

どのようなポイントに気をつけるべきかがすぐにわかるし、開発に成功すれば導入の話も進みやすいですからね。

 

従来の課題

従来の課題

従来の課題

IBMの資料によると、消費者が利用する利用する物資の80%は海運物流によって運ばれているそうです。

浮力を利用すれば船を巨大にして大重量の荷物を効率よく運べるので、海運は効率が良いんですよね。

しかし、実際の物流は船で港から港に運ぶだけではありません。

港までトラックで運んだり、税関手続きを経たり、港湾でクレーンで移し替えたり。。。非常に多くの作業が存在していました。

しかも紙の書類で手続きが行われているという実態。。。

結果的に、労働コストも無駄に増加し、紙資源の大量に消費されるので、問題と言わざるを得ません。

 

Tradelensの全体像

Tradelensの全体像

Tradelensの全体像

Tradelensは、煩雑でコストも資源も浪費されていた海運物流に対して、一石を投じます。

ざっくり言うと、『手続きをシンプルにし、ブロックチェーンを活用したシステムとした』ってことです。

 

想像してみてください(あくまで想像ですよ?実際とは違うかもしれません)。

キングファイルに入るはずの紙の書類はどこにも見当たりません。

スマートフォンとPC、そしていくつかのセンサーや端末があれば十分です。

荷物の情報はTradelensに入っているので、いつどこの港を出発し、いつ頃到着予定なのかはすぐに分かります。

あなたは船で運ばれてきた荷物をスキャンしてデータを確認して受取の電子サインをすれば、あなたが船の荷物を受領したことがブロックチェーンに記録され、参加グループの企業が把握できます。

 

紙の書類は登場せず、荷物の情報や配送の履歴・実績が静かにブロックチェーンに記録されていき、いつでも簡単に参照することができるでしょう。

今までの煩雑な手続きが身についている人にとっては、Tradelensのシンプルな仕組みに不安すら覚えるかもしれません。

 

Tradelensの特徴

ブロックチェーンを利用したシームレスなデータ管理

ブロックチェーンを利用したシームレスなデータ管理

ブロックチェーンを利用したシームレスなデータ管理

Tradelensはブロックチェーンを利用したシステムです。

最大の特徴と言ってもいいでしょう。

発送地から到着地までの広い範囲において、荷物に関する情報を追跡し、ブロックチェーンに記録していきます。

ブロックチェーンに記録された情報は、未来の量子コンピュータでも持ってこない限り改ざんがほぼ不可能なので、従来の仕組みに比べたら圧倒的に安心ですね。

また、ブロックチェーンの活用例として有名な『スマートコントラクト』が実装されているので、通関業務の処理は人の恣意が介入することなく迅速に行われます。

ブロックチェーン本来の改ざん耐性に加えてスマートコントラクトを実装することで、通関等での不正を未然に防げます。

 

シームレス』も重要な部分で、Tradelensが主役のシステムとして物流の上流から下流まで面倒を見てくれるので、データを別のシステムに移し替えたりする手間を省けます。

 

情報漏洩を防止する分離されたグループチャネル

情報漏洩を防止する分離されたグループチャネル

情報漏洩を防止する分離されたグループチャネル

Tradelensには,海運会社を含めて非常に多くの会社の物流情報を扱います。

1つのシステムにこれらの情報が入るとなると,情報漏洩情報の取り違え(コンタミネーション)が心配になりますよね。

Tradelensでは,海運会社を主体とした一連の物流情報の流れが個別のチャネルとして形成されるので,他社のものと分離されています。

具体的には,海運会社ごとに専用のブロックチェーンで情報を管理することができるので,情報漏洩・コンタミのリスクを極小化できるようです。

 

参加企業はすでに多数

参加企業はすでに多数

参加企業はすでに多数

プラットフォーム系のサービスは,参加者が多くなればより多くの参加者を引き込むことができます。

逆に少なければ,あまり魅力的なプラットフォームには思えず、後から参加したいと思いませんよね。。

鶏と卵のような話ですが,現実です。

Tradelensは,2019年の7月の公表資料を見ても,すでに60社以上の参加企業が存在しています。

2020年10月ニュースでは,フランスの海運企業『CMA CGM』やスイスの海運企業『MSC』が参加したとありますので,ますます強固なネットワークになっていくでしょう。

多くの参加企業が取引を重ねればシステムもますます改善されていき,より使いやすいものになるので,さらに参加企業が増える好循環が生まれます。

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おわりに

本記事はIBMの公表資料に基づいて,Tradelensを噛み砕いて解説しました。

Tradelensは、IBMとMaerskの2社が出資して構築した物流情報のプラットフォームです。

上流から下流まで紙の書類で個別に管理していた煩雑な従来の方法に対して、システムに情報を集約することで、シンプルな仕組みにしました。

また、参加企業が個別のブロックチェーンを形成できるようにしたことで、物流過程における不正を排除しつつ情報漏洩等のリスクを極小化できます。

物流企業にお勤めの方であれば,参加を検討されてはいかがでしょうか?

ブロックチェーンの実用化事例

IBMのブロックチェーンといえば、先にリリースされたFood Trustもありますね。解説記事を書いたので、ぜひお読みください^^

ブロックチェーン 実例 | IBM Food Trust™をざっくり解説
『ブロックチェーン は何やらすごそう!』というイメージが先行しているので,ここらで一つ,実例を紹介してみようと思います。今回はIBM Food Trust™を例に挙げました。食物のサプライチェーンをブロックチェーンで管理するシステムです。

コメント

  1. […] IBMのブロックチェーンサービスとして,物流に特化したTradelensもありますので,ぜひチェックしてみてくださいね! […]

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